[ユーザー会通信]
分科会などで活発に議論、愛あるプレッシャーで米オラクルへ日本企業の要望を伝える─日本OAUG(Oracle Application Users Group)
2008年12月22日(月)IT Leaders編集部
今回紹介するのは、オラクルが提供するアプリケーション製品を使用しているユーザーとパートナーが運営するユーザー会、日本OAUGである。1998年に30社で発足。現在の会員数は約360社で、うち約330社がユーザー企業、31社がパートナー企業である。今年度は、ユーザーの声をオラクルの製品と企業戦略に反映させる「影響力」、分科会活動や勉強会などの場で学ぶ「教育」、ユーザーとパートナー、そしてオラクルとのコミュニティを成長させる「ネットワーク」という3つのテーマに注力し、活動を展開している。
分科会での成果を製品に反映
日本OAUGの活動の中心はSIG(Special Interest Group)と呼ばれる分科会活動だ。SIGは製品別とインダストリー別に分かれる。製品別SIGはFIN(会計)、SCM(サプライチェーンマネジメント)、PeopleSoft(PeopleSoft HCMユーザー)、JDE(JD Edwardsユーザー)など7つ。インダストリー別SIGには、建設業やエンジニアリング業を対象とした建設・エンジSIG、食品、飲料、消費財メーカーを対象としたCPG SIGなど3つがある。
SIGでの活動は、メンバー間での議論や情報共有、交換を行うのはもちろん、そこで出た製品に対する課題や改善点を、優先順位を付け、機能拡張の要求としてまとめるという役割(Enhancement Requester)も担っている。
グローバルとの連携を推進
SIG活動でまとまった要求を日本オラクルおよび米国オラクルに届ける重要な役割を担うのが、Management Councilである。年3回開かれるこの会議は、日本オラクルとユーザー会幹部に加え、米国オラクルの各事業担当役員クラスも参加し、製品やサービス、サポートなどについての要求を米国オラクルに直接伝える場となっている。
このほかのCouncil活動としては、Fusion CouncilやCustomer Support Councilがあり、特に後者のCustomer Support Councilでは効果的活用と改善に注力するとともに、製品ごとのサポートサービスのレベルの差を統一するという役割ももつ。
また、オラクルとの関係を強化するとともに、米国OAUGはじめ海外のユーザー会との連携の強化も図っている。4月に米国デンバーで行われたオラクルユーザーとパートナーのカンファレンス「Collaborate08」に日本OAUGから13名が参加。多くのSIGやセッションに参加し、米国OAUGはじめ各国のユーザー会との交流も盛んに行われた。
設 立 | 1998年 |
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趣 旨 | 情報の入手と共有、会員相互の親睦、製品戦略への関わり |
会員数 | 約360社1300名 |
年会費 | 無料(ユーザー・メンバーシップ※1)、20万円(準ユーザー・メンバーシップ※2) ※1:Oracle製品を使用している、または使用が見込まれる法人企業 ※2:Oracle製品パートナー企業 |
主な参加企業 | 日本ユニシス(会長)、ソピア(副会長) |
URL | http://www.oaugj.gr.jp/ |
大会(Connection Point)、総会(日本OAUG総会)の開催 |
製品別SIG(FIN、SCM、HRMS、TECH、PeopleSoft、JDE、Oracle CRM on Demand)、インダストリー別SIG(建設・エンジ、CPG、Siebel Life Science)、勉強会、Councilの開催 |
海外ユーザーグループとの交流(カンファレンス視察ツアーなど) |
ホームページでの情報提供、機関誌・分科会資料の提供など |
会長からのメッセージ
日本ユニシス 上席常務執行役員 平岡昭良氏
日本OAUGが今年度のテーマとして取り組んでいるのが「連携の強化」です。日本オラクル、米国オラクル、そして米OAUGをはじめとする各国のユーザー会との連携を今まで以上に強化していきます。
日本のユーザーの声をオラクルに届け、製品改良につなげていくために、「愛のある健全な圧力団体」として、ユーザー、オラクルの双方にメリットをもたらす活動をしていきます。また、分科会や勉強会などの活動を通じてユーザー同士の連携もさらに活発化させます。
現在の会員数は約360社。順調に会員数は伸びていますが、さらに会員数を増やしていくことで、よりよい製品づくりの後押しをしていきたいと思います。
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