工学院大学は2009年4月17日、同校の事務系基幹システムを、日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)のパブリック・クラウド・サービスである「シェアード・ホスティング・サービス」を活用して刷新すると発表した。工学院大学は、大学事務の処理量の変動に合わせ、必要な量のIT資源を柔軟に提供できる「シェアード・ホスティング・サービス」を活用することにより、効率的な情報システム基盤を実現する。新システムの契約期間は2009年4月から2017年3月までの8年間で、本年9月よりクラウド環境でのサービスを開始する
工学院大学は、2006年10月に発表した学園5カ年計画「Dash21」で、重点施策の1つとして情報化の促進を掲げている。今回の新システム導入は、経営・運営の情報化促進という重要な役割を担うことになる。
事務系基幹システムには、入試・学籍・履修・成績・卒業生管理などの学務業務と、経理・管財などの法人業務があるが、入試や卒業・入学、年度末などで多忙な時期や決算期は決まっている。これまではピーク時に合わせたシステムを用意していたが、必要な時に応じて柔軟にクラウド・サービスを利用することで、効率的な運用が可能になる。
今回のシステムでは、System zを論理分割して利用し、メインフレームにおけるシェアード・ホスティング・サービスであるzSHSを活用しているため、サーバーやディスクなどのシステム資源を柔軟に変動させて利用できる。また、システムを工学院大学キャンパスからIBM幕張データセンターへ移行することで、電気系統や設備の冗長化・二重化による信頼性の向上、免震構造による堅牢な災害対策、高度なセキュリティ対策、環境問題への対応といった、高度なシステム環境を整備することができる。
日本IBMはクラウド・コンピューティングを、同社が提唱する「Dynamic Infrastructure (ダイナミック・インフラストラクチャ)」を具現化する重要な構成要素として位置づけている。
工学院大学
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