日本電気(以下、NEC)は2009年7月17日、携帯電話会社が提供するFMC(Fixed Mobile Convergence)/内線サービスに対応し、通信コスト削減と業務効率化を実現する「UNIVERGE ユニファイドケータイソリューション」を製品化し、同日より販売活動を開始すると発表した。
「UNIVERGE ユニファイドケータイソリューション」は、NECのコミュニケーションサーバ「UNIVERGE SV8000シリーズ」を中核に、携帯電話会社のサービスを組み合わせることで携帯電話間・固定電話と携帯電話間の内線通話を可能とする。これにより、通信コストを削減し、さらに携帯電話からの社内業務システムの利用を可能とすることで業務効率の向上を実現する。携帯電話からも通話の転送が可能となるなど、日本企業独特のワークスタイルにも対応。複数の携帯電話会社の携帯電話が混在する大規模なネットワークにも対応する。
「UNIVERGE ユニファイドケータイソリューション」の特長は次のとおり。
- 携帯電話会社のFMC/内線サービスに対応
携帯電話会社がすでにサービスを提供しているFMC/内線サービスに対応し、各社の携帯電話をNECのコミュニケーションサーバ「UNIVERGE SV8000シリーズ」、オフィスコミュニケーションゲートウェイ「UNIVERGE Aspire X」の内線電話として利用できる。
なお、中大容量コミュニケーションサーバ「UNIVERGE SV8500」では、複数の携帯電話会社の携帯電話が混在する大規模なネットワーク環境においても、各社の携帯電話間、および携帯電話と固定電話との間で同一の内線番号体系でのサービス利用が可能である。 - 「UNIVERGEケータイポータル」の利用が可能
携帯電話から企業内システムやメールの利用を可能とする「UNIVERGEケータイポータル」と連携(UNIVERGE Aspire Xには未対応)。自席のPCからの操作により携帯電話での発信が可能となる。さらに、携帯電話からの転送やピックアップ等、携帯電話から内線機能も利用できる(同じ部署の他の電話にかかってきた電話を、手元の電話で受けることができる機能)。
また、営業担当者が外出中に、携帯電話から社内の電子電話帳や顧客情報データベースにアクセスしたり、電子メールや承認業務などの業務システムの利用も可能になる。
対応するサービスは、ソフトバンク(ホワイトオフィス)、KDDI(ビジネスコールダイレクト)、ウィルコム(W-VPN)。なおUNIVERGE Aspire Xは機能制限のある場合がある。
本ソリューションの価格および出荷時期は次のとおり。
「UNIVERGE ユニファイドケータイソリューション」 + 中大容量コミュニケーションサーバSV8500本体 + 固定電話200台含む,携帯300ユーザライセンスという構成例 (500ユーザ構成) の場合で、1700万円~。
なお、携帯電話、ネットワーク構成品、インストール作業などの料金は含まない。
出荷予定は、2009年10月末。ケータイポータルによる携帯電話連携(発信、転送、ピックアップ)機能は2009年12月に予定されている。そしてNECは、今後2年間で1500システムの導入を目指すとしている。
また、同社は新ソリューションの発売に合わせ、顧客のネットワーク環境、業務フロー・ワークスタイルを分析し最適な機器・サービスを提案する「導入企画支援サービス」も開始する。
UNIVERGEユニファイドケータイソリューション
http://www.nec.co.jp/univerge/solution/pack/fmc/