[市場動向]

DBサーバー統合支援センター、日本オラクルと日立が共同で設立

2009年10月27日(火)IT Leaders編集部

日本オラクルと日立製作所は2009年10月26日、データベースサーバー統合での協業を発表した。日本オラクル本社内にある、同社とパートナーとの共同検証施設「Oracle GRID Center」内に、DBサーバー統合の検証施設「日立-Oracle DB統合センター」を同日開設した。最新版のOracle DBが備えるクラスタリング技術「Real Application Clusters(RAC)」を活用した検証の実施や、統合支援サービス提供の拠点とする。同センターの設立により、日本オラクルは9iなど以前のバージョンから最新版の製品へのアップデート、日立はサーバーの拡販に結び付けたい考えだ。

 両社は同センターで、DBサーバー統合に関するシステム状況のヒアリングからシステム構成の立案、導入、サポートまで一貫したサービスを提供する。日立のサーバー「BladeSymphony」とOracle Database 11g R2、Windows Serverを組み合わせたシステムが提案の中心となる。肝となるのが、2010年1月に開始予定の「データベースサーバ統合テクニカルサービス」だ。RACを活用してサーバー構成を設計する「統合環境設計・構築サービス」、移行計画を策定する「マイグレーションサービス」、本番稼働時を想定した調査を実施する「稼働診断サービス」、バックアップのスケジュール設定などの「バックアップ&リカバリ設計サービス」の4つを提供する。

 センター開設に先立ち、両社はOracle GRID Center内でDBサーバー統合の検証を実施した。日立の「BladeSymphony BS320」とOracle Database 11g R1を中心とした最新のサーバー構成例と、日立の「HA8000/270」とOracle9i Database R2を中心に、5年前を想定したサーバー構成例との間で比較。最新のサーバー構成例を使用した場合、CPU使用率が65%のサーバーブレード3枚に、5年前を想定したサーバー24台分のシステムを統合できたという。検証結果は日立のホームページでホワイトペーパーとして公開している。

 日本オラクル常務執行役員の三澤 智光氏は、RACがDBサーバー統合を加速する原動力になると話す。「DBサーバーの統合がなかなか進まないのは、サーバーを物理的に統合してもDBのインスタンス数が変わらず、運用効率の改善に結びつきにくかったからだ。RACを利用することで、サーバーだけでなく複数のDBインスタンスを統合して1つのインスタンスに集約できるため、運用負荷を劇的に小さくできる」。

 同センターのほかにも、両社はサーバー統合での協業を推し進める考え。共同マーケティングの推進のほか、日立の統合運用管理ツール「JP1」とオラクルの「Enterprise Manager」の連携強化も視野に入れる。

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