テクマトリックスは2010年8月31日、Javaソース・コードの静的解析/単体テスト・ツールの新版「Jtest 9.0」と、Webシステム間の相互接続性を検証するテスト・ツールの新版「SOAtest 9.0」を販売開始した。2010年9月30日に出荷する。
新たに、実行時エラーの検出(Jtest)や、Webアプリケーション全体の機能/負荷テスト(SOAtest)を可能にした。JtestとSOAtestを組み合わせることで、単体テストからWebアプリケーション全体の機能/負荷テストまでをカバーできるようになった。
価格は、開発者向けの最下位版「Professional Edition」で、Jtestが49万8000円(税別)、SOAtestが59万8000円(税別)。開発会社は米Parasoft。
稼働環境は、以下の通り。Jtest、SOAtestともに、IDE(統合開発環境)であるEclipseのプラグインとして動作する。利用可能なOSは、Windows 2000以降(32/64ビット)、Linux(32/64ビット)、Solaris 10(32ビット)。
実行時エラーを検出可能に
Jtestは、Javaアプリケーションを対象とした単体テスト・ツール。各種の開発フレームワーク向けなど、あらかじめ設定されている1000個以上のコーディング・ルールを用いて、ソース・コードを静的解析する。テスト・ケースの作成と実行、カバレッジの調査などもできる。
新版では、実行時エラーの検出機能を追加した。テスト・ケースの実行時エラーのほか、実際のJavaアプリケーションを実行させながらエラーを監視/検出できる。アプリケーションのクラッシュにつながる違反や、数値のオーバー・フロー、極端に遅いGUI処理など、各種のエラーを検出する。
新版ではまた、静的解析に用いるコーディング・ルールの追加とカスタマイズを可能にした。専用GUIにより、コーディングすることなくルールを作成可能。さらに、既成のコーディング・ルールとして、新たにJSF(Java Server Faces)向けや組み込み(Google Android環境など)向けのルールを追加した。
Webアプリ単位の機能/負荷テストが可能に
SOAtestは、Webサービスを用いたシステム同士が期待通りに連携するかどうかをテストするツール。WSDLなどの定義情報を静的解析する機能や、実際にリクエストを発行してサービスの動作を動的に監視する機能などで構成する。
新版では、Jtestのモジュールを組み込むことによって実行時エラーの検出を可能にしたほか、Webサーバー側の動作監視だけでなく、Webブラウザ側の視点に立ったWebアプリケーションの機能テストを可能にした。
Webブラウザ操作を記録して、テスト・スクリプト/シナリオを作成する。SOAtest内部のHTTPクライアントを用いたリクエスト・ベースの機能テストのほか、外部のWebブラウザを実際に動作させる機能テストが可能。最上位版「Server Edition」(税別210万円)では、テスト・シナリオを用いた負荷テストの実施が可能。