[新製品・サービス]

SAPジャパン、HANAを強化し対応アプリケーション展開を加速、ほか

3ページで分かる2012年6月の主要ベンダーの発表

2012年7月4日(水)IT Leaders編集部

SAPジャパンは2012年6月5日、インメモリー型データベース「SAP HANA」の新版(サービスパック4)を発売した。インターネットイニシアティブ(IIJ)は今夏、企業向けクラウドサービス2種を開始する。プライベートクラウド向けIaaSと、データベースアズアサービス(DaaS)である。インテックは2012年6月12日、新たなクラウドコンピューティングサービスを発表した。

スケールアウト型のインメモリー技術を駆使してデータ分析を高速化(SAS Institute Japan)

SAS Institute Japanは2012年5月22日、BIソフト「SAS Visual Analytics」を発表した。インメモリー技術を活用することでビッグデータを高速に分析する。

「SAS LASR Analytic Server」と呼ぶ独自の分析エンジンを搭載する。これは安価なブレードサーバーを複数台使用し、各サーバーのメモリー上にデータを展開して並列処理する点が特徴。データ量に応じてサーバーを追加できる拡張性を備え、低コストでビッグデータを分析することが可能だ。「大量データからサンプルを抜き出して分析結果を導き出すのではなく、すべてのデータを使って精度の高い分析を実装できる」(ビジネス開発本部 担当部長 畝見真氏)。価格はサーバーが8台で、メモリーの容量が768GBとなる最小構成で約2000万円。

同社はビッグデータ関連事業でNECと協業することも同日に発表した。NECのDWHアプライアンスとSASの製品を連携するほか、業種別の分析テンプレートを共同で開発/販売する。システムの導入や構築を支援する人員も100人体制で整備する。 (折川)

23言語に対応するERPパッケージの最新版(IFSジャパン)

IFSジャパンは2012年6月7日、ERPパッケージソフトの新版である「IFS Applications 8」を国内で販売開始した。「これまでで最大規模の費用を投じて開発した。最高の品質だと自負している」(IFS本社 研究開発最高責任者であるトーマス・セルド氏)。

IFSをすでに導入済みの企業からのフィードバックを受けながら、アジャイル手法で開発した新機能は、782に上る。例えば、製造向けには「製造実績管理」や「MRO(保守・修理・オーバーホール)構成品整備」「セールスコンフィギュレータ」「試作品の生産管理」といったモジュールを追加した。

スマートデバイス対応も強化した。「IFS Enterprise Explorer」と呼ぶタッチインタフェースを搭載した。GPS機能を利用した旅費精算機能といったスマートデバイスならではの用途にも対応する。

英語や日本語など23言語に対応。価格は、購買や経理といった部門単位での導入で数百万円から。「バージョンアップを含めて、今後2年で30〜40社に導入したい」(IFSジャパンのステファン・グスタフソン社長)。 (力竹)

ビジネスに直結するビッグデータ活用を提案(日立製作所)

日立製作所は2012年6月6日、ビッグデータの活用を支援する「データ・アナリティクス・マイスターサービス」を発表した。ビッグデータ活用に関する知見を持った専門家組織を中核に、システム構築に携わるコンサルタントやSEなどを含め200人超の体制で、企業の新たなビジネス価値の創出をサポートする。

サービスは4つのステップに分かれる。まず「ビジョン構築」でビッグデータの用途を模索し、「活用シナリオ策定」ではビジョンを実現するためのシナリオを描き、その価値を明確化する。「実用化検証」は策定したシナリオの有効性を検証するとともに、どんな分析手法を用いるべきかを確立する。これらを経たうえで「システム導入」を実施する。

日立独自の手法を用いることで、実効性の高いシステム開発を目指す。例えば「Exアプローチ」は日立が2009年に体系化した超上流の設計手法で、顧客とともにシステムの課題や解決策を共有することで価値あるシステム開発を可能にする。新たな施策の効果を事前に評価する「ビジネスダイナミクス」を利用し、ビジネスに与えるインパクトも明確にする。

価格は個別見積もり。同社は2015年度にビッグデータ関連事業で1500億円の売り上げを目指す。 (折川)

海外でのWAN高速化製品の導入を支援(富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ)

富士通ソーシアルサイエンスラボラトリは2012年5月31日、海外拠点向けにWAN高速化製品の導入を支援するサービスを発表した。海外展開を進める日本企業に対し、ネットワークの帯域不足やトラフィック増加によるレスポンス低下を解消し、国内外の拠点間における高速なアクセスを可能にする。

仏テレコムグループのオレンジビジネスサービス社と協力し、海外拠点への製品の導入から保守までをサポートする。220の国と地域で製品導入を支援し、オレンジ社が持つ166カ所のサポート拠点を使って機器の交換などにも対処する。

拠点の移設などに伴う製品の輸出入手続きを代行するほか、日本語を含む14カ国語に対応するコールセンターを用意し、24時間体制でシステム障害に備える。

WAN高速化製品にはリバーベッドテクノロジーの「Steelhead」を用意。拠点に専用アプライアンスを設置することで、アプリケーションの処理やファイルサーバーへのアクセスなどを高速化する。ノートPCに専用ソフト「Steel haed Mobile」をインストールすれば、アプライアンスを設置できない外出先からのアクセスを高速化することも可能だ。

価格は個別見積もり。同社は2年間で30社の販売目標を掲げる。 (折川)

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