学生時代、「ライト、ついてますか」などジェラルド・M・ワインバーグの著作に触れて以来、ビジネス書を読むことが多いですね。そのなかでイチオシは、「問題構造学入門」です。問題解決の方法論を解説する書籍は数々あります。でも、「問題とは何か」をここまで詳細に解き明かしているものは本書以外に知りません。
著者の佐藤氏はまず、「問題とは目標と現状のギャップである」と定義。問題解決を「問題を正しく認識する→原因を突き止める→対策を講じる」というステップに構造化します。これは腹落ちしましたね。世に出ている問題解決本の多くは対症療法にとどまっていることが分かった。「熱が出たから解熱剤を処方する」みたいな。一方、本書が採っているのは、発熱の原因が風邪なのか炎症なのかをまず突き止めて、それから適切な薬を処方しようというアプローチなんですよ。当たり前のことを述べているように見えて、奥の深い1冊です。
イチオシしておいてなんなのですが、この本は新刊ではもう入手できないようです。でも大丈夫。代替案を調べてきました。同じ著者による「問題解決入門」です。こちらは購入可能であることを、アマゾンで確認済みです。
ビジネス書って、ただページを追うだけだと眠くなりませんか?私は、目次を見て興味のある章から読みはじめます。目当ての部分を読み終えたら、また目次に戻って別のパートに飛ぶ。こうやってあっちこっちつまみ食いして読んでいると、突然知らない単語が現れたり、意味を取れない文章が出てきます。私はそんなとき、その単語や文章がどういう意味かや、その前のパートに何が書いてあるかを推理します。推理というより、ほとんど“妄想”に近い(笑)。でも、この読み方は頭を使うので眠くなりません。
最近、紙の書籍を読むのがつらくなりました。こうやって腕をめいっぱい伸ばせば、なんとか読めるんですけどね。そう、老眼です(笑)。その点、電子書籍は文字を自由に拡大できる。iPhoneで試して「こりゃいいや」と思いました。ダウンロードさえしておけば、気分に応じて好きな本を好きなときに読めるし。
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