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変化対応力を備えた次代のシステムを構築せよ─COBOLフォーラム2013レポート

2013年12月20日(金)

マイクロフォーカスは2013年11月7日、東京コンファレンスセンター・品川において「COBOLフォーラム2013」を開催した。「COBOLの進化と既存資産有効活用」をテーマに掲げ、世界のCOBOLユーザーの動向や活用事例、ソリューションなどを紹介した。

写真1:インプレスビジネスメディア IT Leaders編集局長 田口 潤

  1976年に設立し、30年以上にわたってCOBOL関連製品を展開してきたマイクロフォーカス(Micro Focus)。同社製品の中軸を成すCOBOLは、基幹システムに耐え得る堅牢性だけが強調されやすいが、Javaや.NET、HTML5、クラウドといったテクノロジーなどにも対応し、最新の基幹システムでも中心言語として使われている。

 もっとも、COBOLの最新動向やクラウドにおける活用事例は広く知られていない。そのため、“レガシーシステムで使う言語”などのネガティブな扱いを受けることが少なくない。基調講演に登壇したインプレスビジネスメディア IT Leaders編集局長の田口潤(写真1)は、こうした誤解を解きながら次代を見据えたシステムの可能性を提起した。

システム刷新に不可欠なモダナイゼーション

 講演の冒頭、田口は最新のトレンドを取り込めるようにシステムを進化させるべきと聴衆に訴えた。「旧来システムをオープン環境へ移行するなら、レガシーマイグレーションではなくモダナイゼーションを実施すべきだ。これらは同じような意味を持つと思われがちだが、モダナイゼーションは、古いシステムを延命するレガシーマイグレーションと違い、未来志向の考えに基づきシステムを成長させる意味を含む。スマートデバイスやビッグデータ、クラウドなどのトレンドを見据えたシステムへとモダナイズすべきである」。

 例えばモバイルやクラウドが台頭したことで、システムにアクセスする時間や場所の制約はなくなりつつある。しかしシステムを利用するユーザーは、システムがクラウドかオンプレミスかによって認証レベルが違うなどの制約を伴う。「システムの状況に応じてユーザー体験が変わるのは好ましくない。最新のテクノロジーや利用者のニーズに順応できる変化対応力をつけることが大切である」。

SOAの考えに基づきシステムを進化せよ

  ではどんなシステム像を描けばいいのか。田口は、具体的な手段の1つとして「SOA(サービス指向アーキテクチャ)」の必要性を指摘した。システムの機能を部品単位に分割し、必要なシステムを柔軟に再構築できるようにする。「システムの土台となるサービス基盤、データ基盤、アプリケーション基盤に分割したシステムを構築するのが好ましい。今後登場するであろう新たなトレンドをシステムに取り入れやすくなる。モダナイゼーションを実施するなら、SOAは重要な役割を担うに違いない」。

 こうした取り組みを支えるのがCOBOLであると、田口は続ける。「SOAをサポートするCOBOLなら、モダナイゼーションに取り組みやすい。例えばマイクロフォーカスのアプリケーションサーバー『Micro Focus Enterprise Server』はSOAに対応しており、部品化したCOBOLアプリケーションを必要に応じて呼び出せる」。

COBOL最新テクノロジと既存資産有効活用

 基調講演に続いて登壇した英マイクロフォーカスのCTO、Stuart McGill氏は、自社のCOBOLに対する姿勢を強調。「当社はパフォーマンス向上やCOBOL開発者の支援などに向けて製品を進化させている。過去に投資したCOBOLアプリケーションをモダナイゼーション後のシステムで利用することを視野に入れ、COBOL製品を拡充/強化している。モダナイズ後のシステムでもCOBOLの価値を引き出してほしい」とアピールした。

 マイクロフォーカス日本法人で技術部 シニアマネジャーを務める小林純一氏は、COBOLの最新テクノロジーを紹介。現在でもビジネストランザクションのうち70%以上でCOBOLが使われていることを引き合いに出し、COBOLの有効性を訴求した。続けて、IBMメインフレーム・アプリケーション向けとなるMicro Focus Enterprise製品群や最新COBOL開発環境「Micro Focus Visual COBOL」のデモを披露した。

 最後に登壇したマイクロフォーカス 営業部 シニアマネジャーの中野恭秀氏は、Windows環境にリホストしたことでコストを70%削減した最新事例を紹介。自社の基幹システム再構築ソリューションと合わせて、既存資産を有効活用するメリットを聴衆に訴えた。

 COBOL資産を有効活用するCOBOL-Java連携によるハイブリッド方式のマイグレーションを実施する企業が増えていることにも言及し、「Windowsへのリホスト、COBOL-Java連携、こうした取り組みの実績は豊富にある」と結んだ。

マイクロフォーカス株式会社
http://www.microfocus.co.jp/

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