[調査・レポート]

クラウド選び、ユーザー企業の関心はコストから品質へ―MM総研クラウド総合評価調査

2014年2月17日(月)IT Leaders編集部

MM総研は2014年2月12日、「第2回 ビジネスクラウド総合評価調査」の結果を発表した。そこからは、ユーザー企業の関心がコストから品質へとシフトしていることや、多くの企業がバックアップサービス、脆弱性対策などITインフラとしての信頼性を重視していることといった、クラウドに対する企業の最近のスタンスがうかがえる。

主要20社の企業向けクラウドサービスを70評価項目で総合評価

 ビジネスクラウド総合評価調査は、企業の情報システム基盤や災害時に継続運用できる社会基盤に適したサービスを選定する視点で、クラウドサービスを客観的に評価することが目的に、MM総研が2014年1月~2月上旬に実施した。2013年に実施した第1回調査(2013年2月19日発表)に続き今回が2回目となる。同社によれば、本格的な普及期を迎えるクラウドサービスを適切に評価するために、今回よりIaaS/PaaSの基本性能だけでなく、信頼性・安全性、導入・運用管理の観点も加えて総合的な評価を行ったという。

 調査対象となったのは、クラウドサービス(IaaS/PaaS)を提供する主要20社。「パブリッククラウドのサービス機能・品質」「プライベートクラウドのサービス機能・品質」「サービス料金」、「導入支援・運用管理」の4分野について、合計70項目にわたる評価項目に関して重要度を加味した上で点数化している。評価項目は、第1回調査の43評価項目に対して、プライベートクラウドのサービス機能や導入支援・運用管理、セキュリティ、ハイブリッド環境対応などの項目を加えた70評価項目となっている。

 なお、重要度については、評価項目を適正化するためにユーザーアンケート調査の結果から算出。各企業でクラウドサービスの選定に関わる1329名を対象にサービス選定時の重要度を反映し、項目別の重要度が設定された。さらに、ICT業界に精通した有識者による審査委員会の検討を経て、公正な総合ランキングとして結果をまとめている。

最高水準のAAAサービスに8社を選定

 今回、評価対象にした20社のクラウドサービスは、いずれも高品質で多様な機能を提供する優良サービスだが、なかでも以下の8社は多くの項目で高い評価を得て、総合評価において最高水準の格付けとなるAAA(90点以上)を獲得している。

●NTTコミュニケーションズの「Bizホスティング」は、プライベートクラウドのサービス機能・品質、サービス料金、導入支援・運用管理などの各分野で高い評価となり、AAAサービスの評価を獲得した。

●IIJの「IIJ GIOサービス」や日本IBMの「SmarterCloud」、富士通の「FUJITSU Cloud Initiative」、KVHの「KVHクラウドソリューション」、IDCフロンティアの「IDCフロンティア クラウドサービス」は、パブリッククラウド、プライベートクラウドのサービス機能・品質に加えて、導入支援・運用管理などソリューションサービスが高く評価された。

●アマゾンデータサービスジャパンの「Amazon Web Services」、GMOクラウドの「GMOクラウド Public / Private」は、パブリッククラウドのサービス機能・品質、サービス料金が高く評価された。

第2回 ビジネスクラウド総合評価調査でAAAサービスを獲得した8社(出典:MM総研)
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