富士通はこのほど、PCの保守部品をグローバルに管理するためのシステムを稼働させた。図番数で約3万点、部品数では月間5万点の保守部品を対象に、需要を予測することで在庫数の適正化を図る。まずは、日本国内と北米、アジア圏を対象に実施する。欧州については、同システムが適用できるかどうか検討する。システムとしては、米PTCが提供する保守部品管理の仕組みである「PTC Service Parts Management ソリューション」を採用した。米PTCの日本法人が2014年3月19日に発表した。
富士通が稼働させたのは、PCの保守部品を一元管理するための仕組み。在庫しておくべき部品数を予測することで、過剰な在庫を減らすのが目的だ。新システムの導入により、在庫を約16%圧縮することを目標にする。併せて、国内海外の保守部品管理の業務フローを一本化し、計画業務の工数を半減させるという。
具体的には、需要実績から将来需要を予測して在庫数を減らすとともに、階層化されている複数の倉庫を対象に在庫数を計画することで、全体として新たな部品の購買を回避する。部品の発注現場では、人手やExcelではなく、専用ソフトを使って発注頻度を増やすことで余剰在庫を削減する。
これまで富士通のPC事業では、国内外にある拠点単位で保守部品を管理・運用してきた。結果、標準プロセスが存在せず、高精度の需要予測や在庫の安定化、タイムリーな部品供給が難しかった。
富士通のパーソナルビジネス本部リペアサービス統括部シニアディレクターである田口之博 氏は新システムが稼働したことで、「すべての拠点での在庫予測精度が高まり、顧客ニーズや市場の需要に迅速、柔軟かつ積極的に対応する力を強化できる。併せて、保守部品の棚卸資産の削減が可能になる」と語る。
今後は、在庫レベルとサービスレベルのバランスを図りながら、過去の実績以外の情報も活用することで、より高度な所要量を計画できるようにしたい考えだ。
米調査会社のアバディーン・グループのレポート『Service Parts Management 2013: Align Planning and Forecasting with Efficient Resolution』は、「保守部品の管理効率を高めることは、業務の効率化だけでなく売り上げや顧客に提供できる価値を高めるための戦略的オペレーションになっている」としている。
| ユーザー名 | 富士通 |
| 業種 | 製造業 |
| 導入システム | PC事業における保守部品管理 |
| 導入目的 | PCの保守部品をグローバルに一元管理することで、過剰在庫を約16%圧縮する。まずは、欧州を除く、日本と北米、アジア圏を対象に実施 |
| 導入時期 | 2014年3月 |
| 主な利用製品 | PTC Service Parts Management ソリューション(米PTC製) |
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