東京大学は2014年3月18日、正規の講義の映像や資料を無償で公開するWebサイトにキーワードによる動画検索機能を追加した。2014年3月24日、製品を導入した富士ゼロックスが発表した。
東京大学は、正規講義の映像や資料といったコンテンツをインターネットを通じて公開するサイト「UTokyo OCW」を2005年から運営している。現在、同サイトで公開しているコンテンツは1200本以上に上る。しかし、コンテンツが充実する一方で、講義映像を検索しにくいという機能面での問題が顕在化していた。
講義資料については、従来からキーワード検索機能を提供していた。しかし、既存の講義映像には体系立ったメタデータ付与のルールを徹底していなかったため、目的に合致した検索結果を得るのが難しかった。多くの場合、受講者が見たい講義映像を探し出すには学部や研究科、学年などの選択項目をチェックして絞り込むしかなかった。いくつかの候補まで絞り込んだとしても、自分の関心に合う内容かどうか確認するには、実際に視聴してみる必要がある。しかも、通常1時間半に及ぶ講義のどこでキーワードが出現するか分からない。このため、時間に余裕のあるときでないと利用しにくかった。
同大は受講前のこうしたハードルを下げるため、キーワードによる動画検索機能を実装することにした。具体的には、講義中に投影するスライドからテキストを自動抽出してインデックス化する技術を用いることで、キーワード検索を可能にした。受講者が任意のキーワードを入力すると、その言葉が映されている場面を含むコンテンツを画面上にリストアップする。さらに、そのなかから特定のコンテンツを選択すると、そのコンテンツ内でキーワードが出現する場面をサムネイル表示する。これにより受講者は、講義のなかから必要な部分だけを取り出して視聴できるようになる。
ユーザー名 | 東京大学 |
業種 | 研究・教育機関 |
導入システム | 動画検索 |
導入目的 | Webサイトにおける講義視聴の効率化 |
導入時期 | 2014年3月 |
主な利用製品 | 「TalkMiner」(富士ゼロックス) |