オフィス用品通販のアスクルは、CRMシステムとIP-PBXの双方のデータを連携・見える化するためにクラウド型BIツールを導入して活用している。製品導入にかかわったウイングアーク1stが2014年6月9日、ユーザー事例として公表した。
アスクルが、コールセンターにおける顧客対応状況の分析業務を効率化する取り組みを積極的に進めている。具体的には、顧客の基本情報や取引履歴などを記録するCRM(顧客関係管理)システムと、入電(電話によるオーダーなど)のログを取得するIP-PBX、それぞれのデータを連携して、対応状況を見える化する仕組みの整備だ。
同社はCRMとIP-PBXを以前は自社内で構築・運用していた。しかし、メンテナンスの負荷が高いことからクラウドへの移行を決断。2012年3月には新しいCRMシステムとしてSalesforce CRMを導入し、続く2013年6月にはIP-PBXもクラウドへの移行を完了している。
これらの措置によりシステムの運用コストは下げられたが、課題となったのが、それぞれクラウド上にあるデータの連携と見える化だ。CSVなどの形式でエクスポートし、Excelなどで手作業で取りまとめる方法もあるが、手間も時間もかかる。
そこで導入したのが、Salesforce CRMにネイティブに対応するクラウド型のBIダッシュボードだ。具体的にはウイングアーク1stの「MotionBoard for Salesforce」。同製品にはETLツールを別途用意することなく、Salesforce CRMと外部データ(この場合はIP-PBXのデーター)を取り込んでレポートを作成する機能が備わる。
商品ごとに30分でどれだけ入電があるか、受注案件ごとにどのぐらいの時間で対応できているかといったステイタスをコールセンター内で視覚化・共有化できたことによって、コールセンター業務のKPI達成度管理が容易になったという。さらに今後は、現場の意見も取り入れながらKPIと、その現状を示すダッシュボードの充実を図る計画だ。
【プロジェクトの概要】 | |
ユーザー名 | アスクル |
業種 | オフィス用品の通販 |
導入システム | コールセンターの業務実績ダッシュボード |
導入目的 | 顧客対応状況の見える化とKPI管理 |
導入時期 | 2013年6月から順次 |
主な利用サービス | 「MotionBoard for Selesforce」(ウイングアーク1st) |