ビッグデータ分析に必要な基盤とは何か──。こうした問いかけに対し、インターシステムズジャパン シニア・テクノロジー・アドバイザーの佐藤比呂志氏が、「データビジネス創造フォーラム」に登壇し、回答した。連携基盤を確立することの重要性を指摘すると同時に、基盤構築に際して留意すべきポイントを解説した。
インターシステムズジャパン シニア・テクノロジー・アドバイザーの佐藤比呂志氏(写真1)は冒頭、「ビッグデータ分析の取り組みが進むなか、データをどう連携させていくかに課題を感じる企業が増えてきた」と現状を報告した。取り扱うデータが多種多様になったことで、業務系(基幹系)と情報系のデータを組み合わせてデータウェアハウス(DWH:Data Warehouse)やデータマートを構築し、BI(Business Intelligence)ツールで課題を見つけるといった従来のアプローチが通用しなくなってきたためである。
システム連携基盤がますます重要に
ビッグデータ分析の課題について佐藤氏は、「従来の一般的なシステムアーキテクチャーでは、各種データはETL(Extract、Transform、Load)ツールを使って連携させてきた。だが近年は、リレーショナルデータベースでは取り扱いが難しいデータが増え、ETLツールでの連携は難しくなった。システム連携のための新たなアプローチが求められている」と説明する。
システム連携の従来のインタフェースは、アプリケーション間の同期を取ることにフォーカスしてデータをやり取りしている。アプリケーションには特有のデータ要件があり、それぞれがユニークだ。結果、ETLツールなどによりユニークなものを直接的につなぎ合わせてきた。だが、これでは、データが多様化すれば、つなぎ方も多様化するという課題を抱えることになる。
こうした課題の打開策としてインターシステムズが提唱するのが、「戦略的相互運用性(Strategic Interoperability)」を持つプラットフォームの構築である。戦略的相互運用性とは、「複数の異なるものを接続したり組み合わせたりした際に、全体としてきちんと正しく動作すること」を指している。
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