ビッグデータやIoT(Internet of Things:モノのインターネット)など、データ活用への期待が高まる中で、メッセージングミドルウェアの活用場面が増えている。米IBMの「MQ(Message Queue)」や、それをベースにオープン化された「MQTT(MQ Telemetry Transport)」などが代表例だ。このメッセージング処理をハードウェアで実行するのが、加Solace Systemsのアプライアンス製品。金融機関などでの採用が進んでいるという。ハードウェア化の狙いや企業の利用状況などについて、加本社の技術担当バイスプレジデントのSumeet Puri(スミート・ピュリ)氏と、国際セールス担当シニア・バイスプレジデントのTim Wong(ティム・ウォン)氏の2人に聞いた。(聞き手は志度昌宏=IT Leaders編集部)
−−メッセージング機能は、システム連携用途などのミドルウェアとして提供されている。これをハードウェアで実現しようと考えたのはなぜか。
Puri(ピュリ)氏 当社は2001年にカナダのオタワで創業した。創業者は、それまで大手通信事業者でメッセージングのシステムを担当していた。あるプロジェクトでミドルウェア部分を取りまとめることになったのだが、その時に利用したミドルウェア群が複雑で、かつ高価だった。ここを簡素化しようというのが発端だ。社名の「Solace」は「慰める」という意味で、ITを使った企業のビジネス展開を、もっと容易にしたいという思いを込めている。
−−ハードウェア化によるメリットは何か。
Puri氏 メッセージング処理の高速化を図れるのが最大のメリットだ。高速化だけかと思うかもしれないが、メッセージング処理が高速になれば、多くのシステムにおいて、その根本から揺るがしかねないだけのインパクトがある。
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