IoT(Internet of Things:モノのインターネット)の業務への応用について考えるなかで、ネットワークやクラウドの構成を変える「フォグコンピューティング」について見てきた。今回は、IoTによって実現されるビッグデータに基づくイノベーションの動向を見てみたい。
先頃、米FirstCompanyが『The World Top 10 Most Innovative Companies of 2015 in Big Data』を発表した。ビッグデータ分野における先進企業10社というわけである。ここに挙がっている10社を題材に、ビッグデータを応用した新規ビジネスあるいは既存ビジネスの変革について考えてみよう。
選ばれた10社を分類すると、大きく次の3つになる(表1)。(1)ビッグデータをビジネスに応用して成功を収めている企業=6社、(2)ビッグデータを使うためのツールやノウハウ、サービスを提供している企業=3社、(3)ビッグデータ分野のノウハウを使って投資を進めている企業=1社である。
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ビッグデータでビジネスは変わる
例1)米catapult
=ウェアラブルデバイスでスポーツ選手を怪我から守る
米catapultはGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)による追跡機能を開発し、スポーツ選手を対象に様々なウェアラブルデバイスおよびデータ活用システムを提供しており、売上高は前年度比64%増で成長している。
すでにプロアメリカンフットボールのNFL(National Football League)チームの半分、プロバスケットボールのNBA(National Basketball Association)チームの3分の1、30の大学のプログラムで活用されている。2014年シーズンのNFLとNBA、およびNCAA(National Collegiate Athletic Association:全米大学体育協会)のフットボールにおけるチャンピオンはすべてcatapultのシステムを使っていたという。
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