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富士通、工場向けIoTモデルがIndustrial Internet Consortiumのテストベッドに

2015年9月16日(水)IT Leaders編集部

富士通は2015年9月15日、工場向けのIoT(Internet of Things:モノのインターネット)ソリューションモデルが、米国のIoT推進団体であるIndustrial Internet Consortium(IIC)にテストベッドとして承認されたと発表した。現場の改善活動の変革や、働く意欲の向上、コストダウンの効果を短期間で評価できるようにする。

 米Industrial Internet Consortium(IIC)にテストベッドとして承認されたのは、「Factory Operations Visibility and Intelligence Testbed」。富士通アイ・ネットワークシステムズの山梨工場と島根富士通の工場での実践とノウハウに基づいたモデルをテストベッドとして提案し承認された。

 IICは、米国で2014年に設立された産業分野におけるIoT(Internet of Things:モノのインターネット)活用の推進団体。米GEを中心に多くのITベンダーが参加し、ユースケースの分析や、アーキテクチャー/フレームワークの策定、テストベッドによるエコシステムの構築などに取り組んでいる。富士通は、ステアリングコミッティーのメンバーであり、ワーキンググループ運営や技術的な活動に関わっている。

 IICのテストベッドは、テストプロジェクトや実案件への実装プロジェクトを進めるためのもの。ソリューションモデルを構築したベンダーが主導し、協力企業や利用企業を募る。Factory Operations Visibility and Intelligence Testbed上で、様々な技術を持つ企業が、例えば、生産ラインの効率化に向けた分析機能などを開発できるようになる。

 富士通は今後、様々な得意分野を持った複数の企業と協業し、エコシステムを構築。実践内容の評価と共通アーキテクチャーの策定、プロトタイプの構築/検証を進めながら、顧客が相互運用性の高いテストベッドで短期間に検証できるように取り組む計画である。

 Factory Operations Visibility and Intelligence Testbedは、クラウド上での「工場の見える化」を実現するための仕組み。工場内の機器に装着したセンサーからリアルタイムに取得する稼働情報などと、関連する製造装置のログや、製造計画・実績、作業員情報といった種々のデータをクラウドに集約/統合。現場の可視化と事象分析/予測により、改善における意思決定を支援する。

 現場の状況が関係者間で共有できるため、現場の改善検討のスピードアップや他部門/他工場との比較による最適な手段の立案などにつなげられる。多品種少量生産の自動製造工程や、製品修理などのマニュアル工程の改善活動に関わる工数の削減や、製造工程での最適なチーム編成、人材育成にも利用できる。

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