最近のBI(Business Intelligence)/BA(Business Analytics)では、インフォグラフィックス(Info-graphics)の技術を適用した様々なグラフが作成できるようになっています。データの可視化方法として重要性が高まるグラフについて、それぞれがどんなデータを可視化するのに適しているのか、そのグラフを作成するために必要なデータ項目は何かなどを解説していきます。今回は「グリッドチャート」を取り上げます。棒グラフ/円グラフだけのプレゼンテーションから卒業しましょう。
グリッドチャート
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グリッドチャートの説得力
グリッドチャートは、カテゴリーを縦軸と横軸に設定し、軸の相関関係をバブルや円グラフで表現したグラフです(図1、図2)。
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第6回で取り上げた散布図では、数値を縦軸と横軸に設定します。数値が軸で連続値なのでプロットの位置は決まっていません。これに対しグリッドチャートでは、カテゴリーが軸で不連続値のため、相関関係を示すバブルや円グラフの位置は固定されます。縦横のカテゴリーと集計値の相関関係を把握することで散布図とは違う視点での分析が可能になります。
一般的な利用方法は、横軸に四半期など時系列系のカテゴリーを、縦軸には製品種別や支店など分類系のカテゴリーを設定するものです。図1では、縦軸が製品別でバブルの大きさで分析しています。製品種別の四半期ごとの売上傾向を表示することで期間変動の傾向が把握できます。
図2の縦軸は支店で、色分けに製品種別などの分類系カテゴリーを使って円グラフ内の割合で分析しています。支店における製品種別ごとの四半期の売上傾向を表現することで、期間変動の傾向と共に地域による傾向を把握できます。
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