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[新製品・サービス]

店舗でのIoT活用にも対応―NECの小売業向け基盤製品

2016年3月4日(金)IT Leaders編集部

NECは2016年3月3日、商品マスター登録・発注・精算などの小売業の店舗業務で発生するデータの参照・集計・更新処理を、クラウドおよび店舗設備のいずれでも実行可能にするシステム基盤「NECリテールシステム基盤」を発表した。業務運用の改善や新たな顧客サービスの開発に柔軟に対応できる。

 「NECリテールシステム基盤」は、店舗のサーバーに加えクラウドでも様々なデータを管理でき、時間や場所を選ばない業務運用を可能にする。店舗システム基盤に求められる機能を共通部品として提供するので、個別開発と比較して基盤開発工数の低減を図ることができる。

 店舗規模や出店形態に応じてクラウド型および店舗分散型の店舗システムを混在させるハイブリッド構成や、クラウドおよび店舗で発生するデータをリアルタイムに同期することが可能だ。店舗サーバーの障害発生時にはクラウドへ、ネットワーク障害発生時には店舗サーバーにそれぞれ切り替えて業務を継続するほか、新規出店時の店舗サーバーの費用および導入、管理工数を低減する。

 マルチOSに対応しているため、Windows、iOS、AndroidなどOSごとの業務アプリケーション開発・保守は不要で、各OSで1つの業務アプリケーションを利用できる。スマートデバイスの業務利用や、端末故障時や繁忙時間帯などにほかの用途で利用している端末を流用できるようになるので、費用低減や業務継続性の確保などを図れる。

 店舗でのIoT活用にも対応する。収集したデータを基に新たな顧客サービスや店内状況の把握、各種機器の稼働状況の一元管理が可能になる。店舗に設置したカメラ映像やセンサーデータなど大容量・多頻度のデータの処理に対応しており、処理速度、内容などに応じてクラウドおよび店舗のいずれかでの処理を柔軟に選択できる。

 NECは今後、パートナー経由での販売や自社の小売業向けパッケージソフトへの適用なども予定しているという。多店舗展開する国内外の小売業に同システム基盤を活用した店舗システムを提案することで、2020年度末までに累計5万店舗への導入を目標にする。

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