顧客接点がオムニチャネル化し、様々なチャネルから膨大な顧客情報が得られるようになった現在、マーケティングの活躍の場は広がっている。一方で、マーケティング活動に対する評価の仕組みが確立されておらず、成長サイクルに乗せることができずに苦労している企業が多いという。BIツールとの連携という形で、その課題解決に応えようとしているのが、マーケティングオートメーション(MA)ツールを提供するシャノンだ。
MarketoやOracle Marketing Cloudなど、海外で高い評価を得ているマーケティングオートメーション(MA)ツールが幅を利かす中、国産MAツールとして健闘しているのがシャノンが提供する「SHANON MARKETING PLATFORM(SMP)」だ。そのシャノンは2015年11月18日、Tableau Japanとの連携サービスを発表している。マーケティング活動の成果を可視化し、ROI(投資対効果)を高めるための機能拡張で、これにより企業マーケティングの抱える課題を解決に導こうというのだ。
写真1:シャノンの中村健一郎社長シャノンは、もともとリアルイベントの進行管理から顧客管理までをカバーするクラウド型のイベント管理ソリューションを提供していた企業。このイベント管理ソリューションは、Salesforce.comの国内第一号の連携アプリとして知られる。その後カバー範囲を広げ、現在は「マーケティングをサイエンスする」(中村健一郎社長)ことをミッションとするMAツールベンダーとなっている。
シャノンが自社サービスを提供する中で、企業マーケティングの課題として捉えていたのが、マーケティング活動に対する評価の仕組みが確立されていない企業が多いということだ。というのも、同社が2015年に国内のマーケティング・販促担当者を対象に行ったアンケート調査で、マーケティング活動に対するKPI(業績評価指標)設定を行っていない企業が4割に達するという結果が出ていたからだ(図1)。
図1:マーケティング活動の評価方法(出典:シャノン 2014年度「国内BtoBマーケティングの現状と課題」レポート)拡大画像表示
このままでは、PDCAサイクルを回すこともできず、マーケティングの成果の向上は望めないのではないかと考えたシャノンは、その解決策を探っていた。SMPにも、マーケティングアナリティクスという機能は搭載されており、データを数値化することはできていた。しかし、図表化の機能は限られており、その分析は専門のコンサルタントやデータアナリストに頼らざるを得なかった。
マーケティング / シャノン / Tableau / セルフサービスBI / マーケティング自動化
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