ネットワールドは2017年11月30日、長野県の南信エリア6市町村(岡谷、諏訪、茅野、下諏訪、富士見、原村)がインターネット分離に用いるシンクライアントシステムのミドルウェアとして、ネットワールドが販売するアプリケーション仮想化ソフト「Citrix XenApp」が採用されたと発表した。本番稼働を開始しているという。
図1●諏訪広域総合情報センタが導入したXenAppシステムのシステム構成(出所:ネットワールド)拡大画像表示
長野県の南信エリア6市町村は、マイナンバー/LGWAN(総合行政ネットワーク)系とインターネット系という、物理的に分離した複数のネットワークの業務を1台のパソコン端末で行えるようにする仕掛けとしてシンクライアントシステムを導入した。インターネットへはXenAppの仮想環境を介してアクセスする形となる。
6市町村をカバーする第三セクターの情報処理企業である諏訪広域総合情報センタがXenAppによるシンクライアント環境を運営する。6市町村は、諏訪広域総合情報センタのXenAppを介し、さらに長野県の自治体情報セキュリティクラウドを介してインターネットへとアクセスする仕掛け。
XenAppシステムは、9台の物理サーバーでVMware vSphereによる仮想環境を構築し、約90台の仮想サーバーでXenAppを稼働させている。6市町村ごとに固有の業務要件があるため、6市町村ごとにXenAppのサーバーファームを分けている。仮想デスクトップのイメージ管理方法には単一イメージ(vDisk)を共有するProvisioning Services(PVS)を採用し、イメージ管理を簡素化した。
システムの提案と構築を担当したSIベンダーは、エプソン販売である。システム構築にあたっては、6市町村の環境や管理ポリシーなどの違いを吸収するために、十分な調整と合意形成が必要だったという。ネットワールドは、XenAppの技術支援などを提供した。
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