SAS Institute Japanは2018年3月15日、探索的データ分析ソフトウェア「JMP(ジャンプ)」の最新バージョン「JMP 14」と、JMPにさらに高度な分析機能を追加した「JMP Pro 14」の出荷を、2018年3月22日(米国東部時間)に開始すると発表した。
JMPの新バージョンでは、データソースへの新たな接続方法、データのクリーンアップをより効率的に行える機能、データの視覚化と実験計画のオプションなどを追加し、分析ワークフロー全体のより迅速で深い洞察を可能にする。
JMP 14の主な新機能は以下の通り。
- ファイルを整理し、ドラッグ&ドロップタブ付きインターフェースで複数のウィンドウを管理できる新しいJMPプロジェクト
- データを分析可能な状態にするための準備を容易にする「再コード化」の機能拡張
- 数百、数千のファイルを一度に読み込み、1つのJMPデータテーブルにまとめる処理を行える「複数ファイルの読み込み」機能
- 新しい「詰め込み」棒グラフの実装、より細かいグラフのカスタマイズ、独自の誤差バーを作成できる機能など「グラフビルダー」の改良
- Pythonへの接続、データ送信、Pythonコードの処理、分析・視覚化のためにJMPへデータを戻すことなどが可能に
- JMPスクリプト言語(JSL)に追加されたHTTP RequestによるWebサーバーへのアクセスと、JSON解析機能を合わせて可能にする、Webデータの容易な取り込み
- 個々の効果に異なる重みを設定し、特定の効果に重点を置いたA最適計画を作成する機能
- 官能検査データなどで、類似の商品の発見や、消費者や熟練ではない検査者からなるパネルで、外れ値を探すことなどに役立つ「多重因子分析」プラットフォーム
- 「工程のスクリーニング」における、ドリフトの検出、ゴールプロット、3種の管理図(three-way control chart)に基づく計算機能の追加、およびユーザーインターフェースの改善
- 「寿命の二変量」でのBayes推定のサポート
JMP Pro 14の主な新機能は以下の通り。
- センサーデータ、信号データ、バッチ処理データなどの配置を揃えたり、近似的なモデルをあてはめることができる「関数データエクスプローラ」
- 「テキストエクスプローラ」での判別分析のサポート
- 「テキストエクスプローラ」の結果をもとに予測モデリングを行う際に有用な、検証列のサポート
- 「一般化回帰」の応答変数に対する分布として、ガンマ分布や指数分布など新しい確率分布サポート
- 「再コード化」の計算式を計算式デポに発行する機能
- 「K近傍法」と「単純Bayes」へのプロファイルの追加、および「K近傍法」におけるモデルの適合度を確認できる機能の追加