クラウディアンは2018年3月16日、東レグループのITを支える東レシステムセンターに、クラウディアンのオブジェクトストレージ製品「CLOUDIAN HYPERSTORE」が採用され、2015年に導入以来、安定運用を続けていることを発表した。
HYPERSTOREは、国内外のクラウドサービスやエンタープライズITにおける大量データを保存するストレージを構築するソフトウェア製品である。標準的で汎用的なサーバーをハードウェアとして使用する。数十テラバイト程度の小規模から始めることができ、データ量の増加とともにハードウェアを追加していくことでストレージシステム全体の容量を無制限に拡張できる。
24時間365日間機械が生成するIoTのデータ、Deep LearningのようなAIの認識精度を高めるための学習用データ、4K/8Kといった高精細・高解像度化する映像や画像データなど、新たに大量生成されるデータを経済的に、長期間、安全に保管する用途に適している。
東レグループは研究・開発や製造の過程において膨大なデータを生成しており、増加し続けている。東レシステムセンターでは、それらを確実に保護していくためには、これまで以上にコストパフォーマンスが良い巨大なストレージが必要になると考えていた。複数の製品を比較した結果、Amazon S3 APIとの互換性が高く、容量が無制限で、単一障害点のない分散アーキテクチャーである点を評価し、HYPERSTOREを採用したという。
これまで東レシステムセンターでは、容量制限を設けずに社員のデータを保存できるオンラインストレージのようなファイル共有アプリケーションやファイルサーバーのストレージとしてHYPERSTOREを使い、安定的に運用してきた。また、HYPERSTOREのCRR(クロスリージョンレプリケーション)機能を使い、パブリッククラウドであるAmazon S3にデータを自動複製するDR対策も同時に確立した。今後は、AI・IoT・ビッグデータも扱う共通ストレージ基盤へと利用を拡張していく考えだとしている。