SAPジャパンは2018年5月17日、SaaS型人事アプリケーションの新版「SAP SuccessFactors HCM Suite」を発表した。従来のタレントマネジメント機能に加えて、給与計算や労務管理などの人事管理機能を利用できるようにした。GDPR対応のための機能も追加している。新機能は2017年11月から提供済みで、価格は非公開。
SAPジャパンの「SAP SuccessFactors HCM Suite」は、独SAPが買収した米Success FactorsのSaaS型タレントマネジメントツールをベースに、給与計算や労務管理などの人事管理機能を追加した人事・人材管理アプリケーションである。日本の企業が必要とする人事機能をすべてSaaS型のクラウドサービスとして利用できるようにしたとしている。
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GDPR対応も図った。まず、個人データの保管や処理についてデータの提供者に同意をとる機能を搭載した。ユーザー権限に応じて個人データへのアクセスを制御する機能も搭載した。どのような個人データを保存しているかを可視化したり、保存の必要がなくなったデータを消去したりする機能も用意した。
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SAP SuccessFactors HCM Suiteの導入実績はグローバルで6400社。国内では、2012年に買収して以降、現在(2017年)までに事業規模が7倍に成長した。2018年の注力ポイントは、人事業務のフルクラウド化、グローバル展開支援(91カ国の法要件に対応済)、導入テンプレートなどのエコシステム強化の3つ。
発表会では、追加した給与計算や労務管理のデモンストレーションを見せた。特徴は、画面をシンプルに設計したことである。シンプルでありながら一覧性のある画面を実現したほか、やりたい作業に少ないクリック数で到達できること、とるべきアクションをアプリケーションが示唆してくれることなどを追及したとしている。