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配送状況を見える化するクラウドサービス、パナソニックが荷主向けに提供

2018年11月20日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

パナソニックは2018年11月21日、トラックによる荷物の運送などの場面で「荷物が現在どこにあり、いつ到着するのか」などを可視化できるようにするサービス「配送見える化ソリューション」を発表した。製造業や卸業、小売業などの荷主(荷物の出荷企業)や3PL(3rd Party Logistics)向けに2018年12月1日から提供する。

 配送見える化ソリューションは、配送状況をクラウド上で管理して可視化するサービスである。これにより、物流現場が抱えている課題を解消する(図1)。機能は大きく、配送計画を立てる機能、GPSの位置情報を利用した動態管理機能、配送の進捗管理機能、で構成する。

図1:配送見える化ソリューションで解決する、物流の現場が抱える課題(出典:パナソニック)図1:配送見える化ソリューションで解決する、物流の現場が抱える課題(出典:パナソニック)
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 荷主は、運送会社のドライバーに問い合わせることなく、配送状況が分かる。これにより、問い合わせ対応が迅速化する。運送会社のドライバーは、問い合わせの電話がかかってこないので、配送に集中できる。

 運送会社のドライバーは、荷物を持ち出す時や配達完了時に、ハンディ端末を使ってクラウドにその旨を登録する。これにより、作業ミスが減る。また、配送中は、GPSによる位置情報を自動的にクラウドに通知する。

 トラックに積む荷物がいつ配送センターに届くのかも分かる。「ドライバーの労働時間の約10%が荷待ちの時間。積み込む荷物の到着を平均して1時間45分ほど待っている」(パナソニック)。可視化によって配送を効率化することで、ドライバー不足という課題の解決に役立つとしている。

 サービスのベースとして、ベルギーのZetesが開発したアプリケーション「ZETES CHRONOS」を使う。ドライバーが使う端末には、パナソニックのAndroid端末で頑丈さを追求したハンドヘルド端末「TOUGHBOOK(タフブック)」を使う。これらに、パナソニックによるサポートを含めて提供する。

  サービスの価格は、初期費用が90万円程度、月額費用がドライバー端末あたり7000円程度。これとは別に、ドライバー端末としてTOUGHBOOK FZ-N1の購入費用が別途必要。TOUGHBOOK FZ-N1の価格はオープンだが、参考価格は15万円(税別)。販売目標は、グローバルで3年後に20億円強で、このうち日本国内の売上は半分程度。

 配送見える化ソリューションの販売開始に合わせて、ドライバー端末として利用できるハンドヘルド端末の新モデル「TOUGHBOOK(タフブック)FZ-N1」も発表、同日販売を開始した(写真1)。

写真1:TOUGHBOOK FZ-N1の外観。斜め配置のバーコードリーダーを搭載している(出典:パナソニック)写真1:TOUGHBOOK FZ-N1の外観。斜め配置のバーコードリーダーを搭載している(出典:パナソニック)

 FZ-N1シリーズは2016年に発表した4.7型の頑丈ハンドヘルド端末で、斜め配置のバーコードリーダーを搭載している。今回、頑丈性能、OS、CPUを向上したモデルを開発し、TOUGHBOOKブランドとして販売開始する。OSはAndroid 8.1を搭載した。

 頑丈性能は、動作時に本体の6方向に対してコンクリート面への210センチメートル落下試験を実施した。また、高さ80センチメートルからの鋼球(300グラム)落下試験を実施した。動作温度は摂氏マイナス20度~50度。駆動時間は約12時間で、大容量バッテリ搭載時は約19時間。

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