三菱UFJ銀行は、データサイエンスの業務への活用を促進するため、全社員が使う共通のデータ分析基盤として「SAS Viya」を導入した。SAS Viyaの活用例として、マシンラーニング(機械学習)を用いて資金流動性リスクや金利リスクなどを管理するPoC(概念実証)に着手した。SAS Institute Japanが2018年12月26日に発表した。
三菱UFJ銀行が導入したSAS Viyaは、データ分析基盤ソフトウェアである。Web APIを介してデータ分析機能を利用できるほか、JavaやPythonといったプログラミング言語のAPIライブラリを介してデータ分析機能を利用できる。これにより、各種のアプリケーションにデータ分析機能を組み込める(関連記事:進化を続けるAIプラットフォーム「SAS Viya」、現時点でのユーザー評価は?)。
分析作業に使うフロントエンドのツールが異なっていても、データ分析機能については、単一のプラットフォーム(SAS Viya)上で提供できる。データ分析の資産を共有して活用できる。異なるツールを利用するユーザー同士や、異なるスキルのユーザー同士でのコラボレーションが容易になる。
SAS Viyaでは、AIを用いたデータ分析機能に注力している。統計解析、データマイニング、機械学習、ディープラーニング、画像処理、自然言語処理といったAI技術を提供する。ディープラーニングや機械学習モデルの判断根拠を示す「説明可能なAI機能」も備える。
どのデータを、どのように加工し、どのレポートで使い、最終的にどの予測モデルで使っているのかを可視化するガバナンス機能も提供する。