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4人で対応していたデータ転記をRPAで代替し
こだわりの結婚式を具現化する顧客対応に注力

ipaS導入事例──株式会社 テイクアンドギヴ・ニーズ

2019年1月18日(金)

ブライダル事業などを手掛けるテイクアンドギヴ・ニーズは、カスタマーセンターの業務効率化のためにRPAを導入した。会場見学などを申し込みされた顧客の情報を基幹システムに入力するという手間のかかる作業をRPAで代替。スタッフは顧客にいち早くアプローチし、結婚式をよりよいものにするためのアドバイスなどコア業務に集中できる体制を整えるのが目的だ。技術に決して詳しくない事業部門の主導での導入プロジェクトだったが、大きな成果に結び付いている。

ipaSの紹介を受けて直ちにトライアル開始
テストケースの段階から手応えを実感

 清水氏は事あるごとに社内のあちこちに相談を持ちかけた。するとある時、社長室のスタッフからRPAを適用してみたらどうかとのアドバイスがあった。そのスタッフが前職時代の仕事でデリバリーコンサルティングとつながりがあった経緯から、同社が手掛けるipaSについてもある程度の情報を持っていたのだ。

 試してみるだけでもいい。思い立ったが吉日とばかりにカスタマーセンターはすぐにデリバリーコンサルティングに連絡をとり、相談に乗ってもらうことにした。最初にデモンストレーションを見たのは2018年が明けてすぐのことである。「最初は半信半疑でしたが、ある画面の所定の場所からデータをコピーして、別の画面の目的の場所にペーストするといった一連の処理を正確にこなす様子を目の当たりにして、これは行けるんじゃないかと直感しました」と清水氏は振り返る。

 その後は、もっと掘り下げて現場の業務にどのぐらい適用できるかを検証するトライアル期間に充てた。最初は、T&Gが活用している結婚情報メディアの中でも日頃からデータ転記の作業量が多いものをターゲットにしてみた。このWebサイトにおいても顧客からの見学予約や問い合わせがあるとアラートメールが届くのは前述の通りである。ただし、現時点ではメール文面中に管理画面にログインするIDが含まれていないといった仕様の兼ね合いから、再入力すべきデータをエクセルファイルとして書き出す専用システムを自社で開発済みだった。前処理としてエクセルファイルにまとめられたデータを基幹システムにあらためて入力する業務にipaSを適用してみたのである。

 約1カ月かけて検証した結果は上々だった。ひとたび手順の設定を終えたなら、新規の予約や問い合わせに関する顧客のデータが基幹システムの入力画面の正しい位置に次々とコピーされ最後に確定ボタンが押されて一件のエントリーが完了する。どれだけ量が積み上がったとしても、速く正確に、しかも疲弊することなく自動的にこなしていく。「今にして思えばそれがRPAの真骨頂なのですが、その時はテクノロジーの凄さに眼を丸くしましたね」と清水氏。

 データ転記のボリュームが多く、手順も比較的複雑なメディアで上手くいったことから、T&GはipaSを正式に採用することを決定。契約手続きを終えた4月中旬から5月いっぱいにかけて、デリバリーコンサルティングは他のメディアからデータを取り込むためのスクリプト開発に力を注いだ。アラートメールの中にある管理画面のURLやIDをキーにして画面遷移し、そこに表示された顧客のデータをコピー&ペーストするのが基本的な流れとなるが、ipaSが得意とする画像認識で対象文字列を抽出する機能の精度にも助けられて、次々と自動処理できる範囲が広がっていった。こうして短期間のうちに、人手でまかなっていたデータ再入力の作業をipaSで代替させることにメドがつき、2018年6月には晴れて本格稼働を開始するに至った。

RPA導入は「人がやるべきこと」を再考する好機
欲張らずに運用でカバーする発想も重要に

 すでに半年近くが経過したところだが、ipaSを導入した効果が随所に現れている。それまで4人でシフトを組んでいたデータエントリーは、契約社員1人でつつがなく回せるようになった。システムが停止する23時から翌朝7時までの時間帯を除き、黙々と正確に処理をこなす姿を前に「私たちは、同僚の社員のように親しみを込めて『ipaSちゃん』と呼んでいるんですよ(笑)。もう頼りっぱなしです。人件費の抑制という部分に目が行きがちですが、お客さまとの直接的な対話に多くの時間を割けるようになったのが大きな効果ですね」(清水氏)。

写真3●カスタマーセンターのスタッフは黙々と作業をこなす姿に親しみを込めて「ipaSちゃん」と呼んでいる

 顧客にいち早くアプローチして全国各地での商談へと素早く結び付ける役割以外に、悩みや不安を聞き入れて的確なアドバイスをしたり、実際に結婚式を挙げたカップルから率直な感想を募ってプランやサービスの向上に役立てたりすることもカスタマーセンターの大きなミッションだ。「周辺業務に忙殺されることなく、人でしかできないコア業務に力を注げるようになりました。私たちが本来やるべきことは何かという大切なことを整理する上でもipaS導入プロジェクトはよい影響を与えてくれましたね」(清水氏)。

 これからRPAの導入を検討している企業に対しては「すべてRPAに任せようとせず、運用でカバーする発想も大切です」と話す。例えばT&Gでは、性別が判断できない場合には、まずは女性からの問い合わせとして登録し、後で必要に応じて手動で変更するといった工夫を凝らしたという。自社の基幹業務システムで管理している顧客情報の全項目を、すべての結婚情報メディアが網羅している(あるいは記入必須となっている)とは限らない。例外処理にキメ細かく対処する機能を備えたipaSではあるが、清水氏は「RPAの適用範囲拡大と精度アップばかりに意識が向いてしまうと、自分達の業務の高度化という本来の目的を忘れがちです。手段と目的を履き違えないことが重要かと思います」とアドバイスする。

 所定の手順に沿って愚直に処理をこなすのがRPAの良さである反面、人間ほど融通が効かない面ももちろんある。結婚情報メディアにおいて、運用企業の都合によって管理画面のデザインに多少の変更が加わることは珍しくない。この場合、RPAはコピー元とすべきデータがどれか判断がつかず処理を停止するといった事が起こり得る。「手順を改めて教えることになりますが、ipaSはPCなどに決して明るくない私たちでもきちんとメンテナンスできています。技術面のハードルが高くない点でも、このツールに巡り会えて本当に良かったと思います」と清水氏は満足な様子だ。

 経理や人事をはじめとして、「ipaSちゃん」の活躍を聞きつけたの他の部署からも続々と問い合わせが入るようになったという。業務の質が大きく変わったこと、自分達でも面倒をみられることを強調しつつ横展開を推奨する清水氏は今、T&G社内で“RPAアンバサダー”的存在になっている。

 「結婚式という一生の思い出となる1日をプロデュースするのですから責任も重大ですし、それだけやり甲斐もある仕事です。すべての起点はお客様と正対して、じっくりお話しすること。それを忘れずに今後もカスタマーセンターの業務に集中していきます」──。清水氏はじめ眼を輝かせるスタッフの背後で、今日もまたipaSが粛々とデータを入力し続けている。

写真4●テイクアンドギヴ・ニーズは結婚式に対する様々なこだわりに全方位で応える
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【企業プロフィール】

株式会社 テイクアンドギヴ・ニーズ
本社所在地 東京都品川区東品川2-3-12
資本金 52億6400万円
従業員数 単体:1322人 連結:2364人(2018年3月31日現在)
事業内容 ウェディング事業、ホテル事業、旅行業など
URL https://www.tgn.co.jp/


●お問い合わせ先

株式会社デリバリーコンサルティング
Tel:03-6683-4474
Web:http://www.deliv.co.jp

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