NECとマクロミルは2019年1月24日、両社のデータ分析資源を組み合わせた企業向けのデータ分析サービスを提供すると発表した。2019年1月から提供する。2018年12月から先行して複数社が利用している。
マクロミルが保有する生活者起点のデータ(年齢などの属性情報、購買履歴、アクセスログなど)を、NECのデータ分析ソフトウェア「dotData」を用いて分析するサービスである(図1)。これにより、ユーザー企業が希望する「顧客に特徴的な属性や行動特性」などを明らかにする。
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特徴は大きく2つある。1つは、分析者の主観を排して新たな特徴を発見できることである。分析者の事前仮説がなくても、有効な特徴を自動で抽出する。これにより、これまで予測もつかなかった新たな特徴を発見できる。もう1つは、網羅性が高い分析ができることである。購買履歴のような、全集計パターンを網羅的に実施することが困難なデータからも、自動で有効な特徴を抽出できる。
なお、dotDataは、データ分析をAIによって自動化するソフトである。データサイエンティストがいなくても、根拠を示したうえで、短期間かつ高精度のデータ分析ができる。NECが2018年4月に米国に設立した米dotDataが開発し、2018年7月からNECが国内で提供している。
ユーザー企業は従来、データの収集と蓄積、分析ツールの導入、分析専門人材の確保といった手間がかかっていた。今回のサービスを利用すれば、これらの手間が要らなくなる。今回のサービスではさらに、これまで発見が困難だった、企業が求める新たな生活者像を発掘できるとしている。
NECとマクロミルは、生活者データの利活用領域における協業を2018年4月から開始し、先進的な企業に向けたマーケティング関連サービスを共同で開発してきた。今回が最初の取り組みとなる。