バックアップ用途のセカンダリストレージを分散ストレージ技術で提供する米Cohesity。その日本法人「Cohesity Japan」が2018年11月2日より始動している。日本法人の設立にあたってソフトバンクが出資。資本構成は非公開だがソフトバンクよりも米Cohesityのほうが多い。2019年3月19日付けで代表取締役社長に就任した江尾浩昌氏がCohesityの国内展開について語った。
Cohesityは、多機能を特徴とした、セカンダリストレージ用途のストレージソフトウェアである(関連記事:ネットワールド、データ保護はじめ多機能が特徴のセカンダリストレージソフト「Cohesity」を提供開始)。分散ストレージ技術を採用し、ノードを増やすスケールアウトによって性能と容量を増やせる。ストレージソフトが導入済みのアプライアンス機器も用意している。
データバックアップソフトや業務サーバーからは、ファイル(NFS/SMB)およびオブジェクト(Amason S3互換)のターゲットストレージとして機能する。また、ライセンスを追加することで、Cohesity自身がデータ保護ソフトの機能を提供する。クラウドゲートウェイ機能も用意しており、Amazon S3などの外部ストレージをアーカイブ用途やティアリング(階層化)用途で利用できる。
米Cohesityとソフトバンクが共同出資で設立したのが日本法人のCohesity Japanである。製品販売体制は、1次販売代理店(ディストリビューター)としてネットワールドとSB C&S(旧社名:ソフトバンク コマース&サービス)の2社が、2次販売代理店(リセラー)として、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)とソフトバンクがあたる。なお、ソフトバンクは、Cohesityの国内第1号ユーザーでもある。
拡大画像表示
2019年3月20日開催の共同説明会(写真1)では、出資元であるソフトバンクが、自社のCohesity導入事例を紹介した。国内の3つのデータセンターに導入し、仮想サーバーのバックアップを自動化している。Cohesity導入前は、仮想サーバーの復旧作業が煩雑だったが、Cohesityの導入によって簡単になった。ストレージ容量は現在500TBだが、仮想サーバーの増加に合わせて拡張する予定である。
日本法人設立に合わせて、いくつかのキャンペーンも実施する。まず、クラウド上で動作するクラウドエディションを容量20TBまで1年間無料で利用できるキャンペーンを限定100社で実施する。また、50社限定で、アプライアンスの特定モデルをファイナンスリース契約で提供する。「Cohesity C4300スタンダードモデル」(物理48TB)を、36カ月リースで月額9万9800円で提供する。