アシストは2019年4月10日、経理部門に向けて、入金消込処理をRPA(ロボットによる業務自動化)によって自動化するパッケージソフト「入金消込自動化ソリューション」を発表した。同日付けで提供を開始した。RPA機能として、定型業務を自動化するためのBRMS(ビジネスルール管理システム)ソフトウェア「AEDAN(えいだん)」を利用する。
経理部門においては、入金消込処理が属人化しているケースが多く、課題となっている。同処理は、EB(エレクトロニックバンキング)データや通帳で確認した入金情報を社内システムと突合する処理である。この後には、消込結果を販売管理システムや会計システムに反映するという一連の流れがある(図1)。
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入金消込処理の省力化が進まない背景についてアシストは、取引先との取り決めや案件ごとに請求書への記載内容と実際の入金内容に誤差が生じ、人の判断が必要となる状況を挙げている。同社は例として、「振込手数料を支払うのは自社か取引先か」「消費税計算後の請求額は四捨五入か切捨か」「複数の請求に対し合算で入金されるケースがある」といったケースを示している。
アシストが今回開発した入金消込システムは、定型業務を自動化するRPA/BRMS(ビジネスルール管理システム)ソフトウェアの「AEDAN」を活用することによって、既存の業務フローを変更することなく、EBデータの取得、ルールに基づくデータ加工、債権情報との突合、入金消込、仕訳のための他システム連携までを自動化する(図2)。新たな入金消込ルールが発生しても、経理部門の担当者自身がルールを変更して即座に変更を反映させられる。
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なお、AEDANは、RPAソフト「ROBOWARE」、「ROBOWARE」(共にイーセクター)、データ連携ソフト「DataSpider Servista」(アプレッソ)の3製品をパッケージ化したソフトである。
AEDANを使うと、業務判断を含んだ定型業務を、人の介在なしに自動化できる。定型作業をRPAソフトで自動化し、データの集約と加工にデータ連携ソフトを活用し、作業前後の判断をBRMSソフトに行わせる、といった使い方ができる。