BPM(ビジネスプロセスマネジメント)およびCRM(カスタマリレーションシップマネジメント)ソリューションの「Pega Infinity」を提供する米Pegasystemsは2019年8月27日、記者説明会を開催した。同社のCEOであるAlan Trefler(アラン・トレフラー)氏および日本法人であるペガジャパンの代表取締役社長の渡辺宣彦氏が、日本における事業戦略を説明した。
ローコード/ノーコードによる開発・実行ツール兼BPM/CRMソリューションを提供するPegasystemsに関して本誌は、「変貌するBPM、ビジネスプロセス変革の最前線に─iBPM、そしてケースマネジメントへ」などで詳報している。このほど同社のCEOであるAlan Trefler(アラン・トレフラー)氏が来日し、ペガジャパンの渡辺宣彦社長とともに記者説明会を開催した。
「日本には大きな機会がある。企業自身がサイロ型を壊し、アジャイルなビジネスを実現する必要があることを理解しているからだ。そこで日本への投資を拡大、加速する」「デジタル改革のデマンドが大きく、当社のエンジニア30人は常に払底している状況。採用を進めて来年には100人にしたい。パートナー企業も拡大する」(トレフラー氏)などが主な発言。正直、それ以上に特筆すべきことはあまりなかった。
しかし読者に知っておいていただきたいアップデートが1つある。最新のユーザー企業だ(図1)。東京海上日動火災や三菱UFJ銀行、みずほ銀行、東京センチュリーといった金融系を中心にKDDIや住友商事、さらに経済産業省の名前もある。Pegasystemsという社名やPega Infinityというソリューション名の認知度の低さとは裏腹に、大手企業を中心にユーザー企業を拡大していることが分かる。
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一方、グローバルのユーザー企業として説明会で配布されたのが図2。業種は多岐にわたるが、日本と同じく金融やサービス業が多い印象である。したがって採用するかどうかとは関係なく、これらの業種のCIO/IT部門はPegasystemsのソリューションについて知っておいた方が良さそうだ。
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ペガジャパンの渡辺社長は、「(ペガジャパンが)ロールモデルとするのは、セールスフォース・ドットコム(の日本法人)。(CRMやクラウドの認知が低かった)2000年代半ばに30人程度の規模だったのを、現在の規模にした。それに倣いたいし、それ以上になれると見ている」という。そこまで行くかどうかはともかく、着実に浸透する可能性がある。