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[プロセスマイニング コンファレンス 2019]

プロセスマイニングを真の成果に結び付ける「全体最適の業務プロセス改革」

2019年11月12日(火)

独Signavioのプロセスマイニング製品「Process Manager」と、自社で手掛ける「IM-BPM」を活用し、日本企業のプロセス変革を支援するNTTデータ イントラマート。2019年9月に都内で開催された「プロセスマイニング コンファレンス 2019」(主催:インプレス IT Leaders)に同社の中山義人社長が登壇し、本質的なDXを成し遂げる全体最適の業務プロセス改革の重要性や、そこに向けて同社が提供するメソドロジーなどを熱く語った。

現状業務に潜む問題発見に科学的アプローチで臨む

 プロセスマイニングの概念が初めて世に示されたのは20年も前のことだが、なぜ今になって日本で注目され始めたのか。「プロセスマイニング コンファレンス 2019」のプレミアセッションに登壇したNTTデータ イントラマートの中山義人氏(代表取締役社長 執行役員)は、その大きな理由は「RPAとデジタルトランスフォーメーション(DX)の2つの潮流にある」とし、次のように語った。

 「RPAによる特定作業の自動化から組織全体の抜本的な改革と自動化へ、一気通貫の“Operational Excellence(洗練されたオペレーション)”を実現するために、企業は具体的に何をなさねばならないのでしょうか。まずは現状業務を可視化し、理想系のTo-Beモデルを作っていく取り組みが必要となります。これまではストップウォッチ片手に作業時間を計測したり、担当者に個別にヒアリングしたりと手間ひま掛けていましたが、これを科学的なアプローチで抜本的に効率化しようというのがプロセスマイニングなのです」。

NTTデータ イントラマート 代表取締役社長 執行役員 中山義人氏

独Signavioの「Process Manager」を日本市場に展開

 NTTデータ イントラマートは、これからプロセスマイニングへの本格的な取り組みを開始する企業を支援する一環としてドイツのSignavio(シグナビオ)とパートナー契約を締結したことを2019年10月に発表。同社のプロセスモデリングツール「Process Manager」の日本市場での展開に本腰を入れ始めた。

 Signavioについて簡単に紹介しておくと、同社が設立されたのは2009年のこと。歴史は決して長くはないものの、顧客企業は既に1300社を超えており、東京を含めた全世界の12カ所の都市にオフィスを開設している。まさにプロセスマイニングで急成長を遂げてきた注目ベンダーなのだ。

 NTTデータ イントラマートが、Signavioが提供するProcess Managerについて特に注目したのがシミュレーション機能だという。「プロセスマイニングにより現場業務の可視化を行ったあと、オペレーションコストや業務リードタイムなどの観点からシミュレーションを行い、『この業務はRPAにした方がよい』『この業務は人手で残しておいたほうが安く済む』『このプロセスはBPM導入で全体自動化すべき』といった試行錯誤をツール上で繰り返しながら、全体最適化された理想的な業務プロセスを導き出せるのです」と中山氏はメリットを訴求する。

全体最適のプロセス改革を実現する独自のメソドロジーを提供

 理想となる業務プロセスを描く上で大きく役立つプロセスマイニングではあるが、そこでの成果物はあくまでもPlanでしかない。「当然のことながら、現実業務でのDoを伴わなければ意味はなく、BPMやCase Managementへと落とし込んで実際の業務遂行へと結び付ける必要があります。さらに、そこから得られた結果をイベントログとして取得し、Checkすることも欠かせません。つまり、PDCAサイクルがきちんと回り、徐々に業務プロセスが洗練されていく仕組みを根付かせることが重要なポイントであることを忘れてはならないのです」(中山氏)。

 NTTデータ イントラマートは、業務プロセスのPDCAサイクルを確立させることを目的に「DXアプローチ」というメソドロジーを提供している。

図1 NTTデータ イントラマートが提供するDXアプローチ
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 図1に示したように、経営目線に主軸を置いてトップダウン型で変革を推進するのが「IM-Quick Win」だ。一方で、実務現場のファクトデータに基づきながら、あるべき姿を追求していくのに向くのがプロセスマイニングを用いたボトムアップ型アプローチ。これらの中間に位置付けられ、現場主導で自ら業務改善を図るのに適したものとして「IM-BPM実践ワークショップ研修」がある。

 もちろん、どれか一つを決め打ちで選択しなければならないわけではない。「三つのメソドロジーを適材適所で柔軟に組み合わせながらPDACサイクルを確立していくのが一般的なスタイルです」と中山氏。例えば、業務プロセスのTo-Beモデルをまずトップダウン型で設計し、その中でも現場業務がブラックボックスになってしまっている部分をプロセスマイニングで可視化しながら補うことで、全体最適に向けた落とし所が見えてくるし、組織全体を巻き込んだ変革への足並みも揃ってくるのだ。

 PDCAサイクルが自律的に回るようになれば、環境変化が激しい現在でも業務のBefore/Afterを検証しながら素早い変化対応をすることができる。中には世間一般と比べて自社の業務がどんな水準にあるのかを知りたいという声もあるだろう。そこで中山氏が紹介したのが、Signavio製品が備える「Benchmark Analysis」という機能(図2)。これは、世界各国の様々な調査機関から集めたデータから導き出される業界標準の業務パフォーマンス値と自社のそれとを定量的に比較するもので、相対的なポジションを知る手がかりとなる。

図2 「Benchmark Analysis」の画面例
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 熾烈さが増すグローバルでの市場競争で日本企業が優位に立つには、業務に潜むムリ・ムダ・ムラを一掃し、全体最適で洗練されたプロセスを築くことが礎となる。その取り組みは一過性のものでは事足りず、ビジネス環境の変化に照らした不断の変革が必要だ。経営者や実務担当者の中に次々と沸き上がる問題意識や悩みに、NTTデータ イントラマートは6800社を超えるユーザーから獲得した業務改善のノウハウを備え、万全の体制で応えていく。


●お問い合わせ先

株式会社NTTデータ イントラマート

https://www.intra-mart.jp/
E-mail:info@intra-mart.jp
TEL:03-5549-2821

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