[新製品・サービス]

日立、生産ラインの外観検査をAIで省力化するアプリケーションやサービスを提供

2020年2月6日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日立製作所は2020年2月6日、画像認識によって製品や部品の外観検査を省力化する3つの製品・サービスを発表した。同年4月1日から、製造業に向けて提供する。外観検査のアプリケーションソフトウェア、AIモデルを使って画像を判定するソフトウェア、業務に合わせてAIモデルを作成し精度を検証するサービスを提供する。

 日立製作所は、画像認識によって製品や部品の外観検査を省力化する製品・サービスを3つ用意した(図1)。AI判定モデルの作成には、ディープラーニング(深層学習)を利用する。

図1:外観検査のサービス/アプリケーション/ソフトウェアパッケージの概要図(出典:日立製作所)図1:外観検査のサービス/アプリケーション/ソフトウェアパッケージの概要図(出典:日立製作所)
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 「Hitachi Visual Inspection Application(外観検査アプリケーション)」(HVIA)は、外観検査のためのアプリケーションソフトウェアである。生産ラインでの撮像設定、画像データ前処理、AIによる解析結果を表示するユーザーインタフェース、画像データの再学習、――などの機能を備える。検査物に応じて、データの前処理やAI判定モデルをカスタマイズできる。製造1ラインに対する参考価格(税別、以下同)は、年額400万円。

 「Hitachi Visual Inspection Software Package(外観検査ソフトウェアパッケージ)」(HVISP)は、外観検査アプリケーションのHVIAと連動し、検査対象物のためのAI判定モデルを使って画像を解析する。異常を判定するための画像データが少ない場合や、未知の事象による不良発生においても、判定できるとしている。また、AI判定モデルは、継続した利用や学習の繰り返しによって精度を高められる。製造1ラインに対する参考価格は、年額400万円。

 「Hitachi AI Technology/ディープラーニング目視検査代替サービス」(HIT)は、個々の製造物ごとにAI判定モデルを作成し、業務に適用した際の検査精度を事前検証するサービスである。これまで判定モデルの作成が難しかった特殊品についても判定できるAIモデルを作成できるとしている。製造1ラインに対する参考価格は、個別見積もり。

 製品・サービス提供の背景について同社は、製造業における生産ラインの検査工程において、ディープラーニングを活用した画像認識の取り組みが進んでいる状況を挙げる。「PoC(概念検証)環境を迅速に構築するニーズや、実際の検査環境に合わせたカスタマイズができる製品・サービスのニーズが高まっている」という。

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