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誤差を0.3度に抑えた赤外線カメラによる体温測定システム、ヨコモリ電池屋コーポレーション

2020年3月13日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

ヨコモリ電池屋コーポレーションは2020年3月12日、工場、空港、公共施設、ホテルなどを利用する人の体温を測定できる「サーマル体表温測定システム」を発表した。特徴は、一定温度の標準器(黒体)を使うことで計測誤差をプラスマイナス0.3度と低く抑えたことと、顔検出によって額の温度を測れるほか、個人を識別できることである。1秒あたり3人測定できるとしている。2020年3月16日から販売する。価格(税別)は、300万円。すでに遊園地などから引き合いがあるとしている。

 サーマル体表温測定システムは、赤外線カメラを使って人の体温を測定するシステム製品である(写真1)。工場、空港、公共施設、ホテルなどの施設における入場ゲートでの体温測定などに利用できる。1秒で3人を測定できるとしている。新型コロナウイルス対策などの需要に応える。

写真1:サーマル体表温測定システムの構成と外観写真1:サーマル体表温測定システムの構成と外観
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 特徴の1つは、ハードウェアとして、体温測定用のサーマルカメラのほかに、一定温度の標準器(黒体)を使うことである。これをカメラで撮影する場所に設置して映像に映り込むようにすることで、温度の計測誤差を小さくできる(画面1)。誤差はプラスマイナス0.3度としている。

画面1:一定温度の標準器を使って測定誤差をプラスマイナス0.3度と小さく抑えた(出典:ヨコモリ電池屋コーポレーション)画面1:一定温度の標準器を使って測定誤差をプラスマイナス0.3度と小さく抑えた(出典:ヨコモリ電池屋コーポレーション)

 これに対して、標準器を使わない場合、誤差はプラスマイナス1.0度ほどになるため、摂氏36.5度(平熱)の人でも37.5度(発熱あり)と間違う可能性があった。

 もう1つの特徴は、AIを使った画像認識によって、人物の顔を検出および識別できることである。顔検出によって、人物の額の温度をピンポイントで計測できる。また、個人の顔を識別できる。

 設定体温を超える人を見つけた際には、自動でキャプチャ画像を保存したり、メールで通知したりできる。映像データは、内蔵のSDカードに記録できるほか、ビデオレコーダに接続して録画できる。

 PCをシステムにLANで接続することで、Webブラウザを介して設定や映像の確認ができる。現場へは、一般的な三脚で設置できる。

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