[イベントレポート]
ニューノーマル時代のイベント参加体験を─de:code 2020はウェビナー配信基盤にもメッセージを込める
2020年6月17日(水)五味 明子(ITジャーナリスト/IT Leaders編集委員)
日本マイクロソフトが2020年6月17日~30日の2週間にわたり、ITエンジニア/開発者を対象にしたオンラインコンファレンス「de:code 2020」(https://www.microsoft.com/ja-jp/events/decode/2020/default.aspx)を開催する。当初は5月27日・28日にオフサイトでの開催が予定されていたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を受け、デジタルの開発者向けイベントとして新たな体験を届けようとしている。
初のバーチャルイベント開催となったde:code 2020(画面1)。2020年6月16日、その開催に先立って行われた報道関係者向けのオンライン内覧会において、日本マイクロソフト セントラルマーケティング本部 本部長の白戸順子氏(写真1)はこう説明し、"ニューノーマル"の時代に向けた新たなコンファレンス体験を提供していくとしている。
「今回のコンファレンスはオンラインでの開催が決定してから約2カ月をかけ、内容の見直しはもちろんのこと、パートナー企業のFIXERの協力を得てデジタルコンファレンスにふさわしいプラットフォームを用意した。当社にとってもチャレンジングな取り組みだが、バーチャルイベントの利点を生かし、多くの開発者の方により多くのコンテンツにエンゲージしてもらいたい」。
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開催期間中は基調講演を含む100以上のセッションがオンデマンドストリーミング形式で提供され、マイクロソフト社員のほか顧客やパートナー、コミュニティメンバーなどを含む約100名のスピーカーが登壇する。
ブレイクアウトセッションはアプリケーション&インフラストラクチャ、データ&AIなど8つのトラックから構成され、最新の技術トレンドや未来に向けて注目すべきイノベーション、すぐに活用できるソリューションなどを紹介するテクニカルなセッションが提供される(セッションリスト)。なお、セッションに関してはコンファレンス終了後も7月8日まではオンデマンドによる視聴が可能だ。
また、セッションだけではなく、マイクロソフトやスポンサー企業のソリューションを展示するEXPO会場もプラットフォーム内に設置されており、参加者はMicrosoft Teamsを使ってブース担当者と商談を行うことも可能だ(後述)。
Microsoftは新型コロナウイルスの世界的流行に伴い、グローバルで行われてきた年次コンファレンスのほとんどすべてをデジタルでの開催へと切り替えてきたが、日本の開発者を対象としたこのde:code 2020も例外ではない。5月に予定していたリアルイベントがバーチャルでの開催に決定してからは、「セッション収録からプラットフォーム開発に至るまで、TeamsとAzureの機能を最大限活用し、約2カ月強という短い期間で大型イベントのデジタル化を実現した」と白戸氏。
日本マイクロソフトはもともと従業員のリモートワークを積極的に推進してきた企業だが、その強みはde:code 2020プロジェクトにも生かされており、関係者全員が自宅や遠隔拠点からDevOpsで開発を行ってきた。白戸氏は「de:codeそのものがAzure開発者によって作り上げられた開発プロジェクトであり、まさに開発者による開発者のためのデジタルコンファレンス」と語っており、リモート開発の成果を強調する。
●Next:de:codeならではのバーチャルイベントプラットフォームの構成
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