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DBサーバー新モデル「Insight Qube Gen.4」、ESXi/Hyper-V/ベアメタルを混在可能に
2020年9月10日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)
インサイトテクノロジーは2020年9月9日、データベース専用サーバー「Insight Qube」の新モデル「Insight Qube Gen.4」を発表、同日提供を開始した。新モデルでは、同一システム内でVMware ESXi、Hyper-V、ベアメタルサーバーを混在できるようにした。データベースのコンサルティングをバンドルして提供する。価格(税別)はオープンで、ハードウェアのみ最小構成で1200万円程度となっている。
インサイトテクノロジーの「Insight Qube」は、データベースサーバーを高速に動作させることを追求して設計したPCサーバーである(写真1)。フラッシュストレージや分散ストレージソフトウェアなどによって、データベースサーバー機のボトルネック要素(CPU、メモリー、ネットワークI/O、ディスクI/O)を解消している(関連記事:インサイトテクノロジー、HCIベースのDBサーバー専用機「Insight Qube for HCD2I」を販売)。
![写真1:「Insight Qube Gen.4」の外観(3ノード)](/mwimgs/a/2/500/img_a263a82baad2fe7f5e09a39ef2cb7716145423.jpg)
2018年12月から提供している前世代モデル「Insight Qube for HCD2I」では、HCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャ)のアーキテクチャを採用。分散ストレージソフトウェアには、LinuxやWindowsなど各種OS上で動作する「Dell EMC PowerFlex」(旧称は「VxFlex OS」、旧ScaleIO)を採用した。一般的なHCIと比べたメリットは、ユースケースに合わせてハードウェアやソフトウェアの構成を柔軟に変更できること。サポートするサーバー仮想化ソフトウェアはVMware ESXiに限られたが、ESXiのバージョンやOSの種類やバージョンは、異なるバージョンが混在していても構わない。
今回提供を開始した新世代版のGen4では、Gen3と同様、分散ストレージソフトウェアにDell EMC PowerFlexを用いたHCI構成をとる。Gen3との主な違いは、VMware ESXiの仮想サーバー環境だけでなく、Hyper-Vによる仮想サーバー環境や、ベアメタルサーバーを、同一システムの別ノードとして運用できるようにしたこと(図1)。Gen4ではさらに、ユーザーに合わせてデータベースサーバー機を構築するためのコンサルティングサービスもバンドルして提供する。
![図1:VMware ESXiの仮想サーバー環境、Hyper-Vによる仮想サーバー環境、ベアメタルサーバーを、同一システムの別ノードとして運用できるようにした(出典:インサイトテクノロジー)](/mwimgs/6/8/600/img_6819723851c1589637737bd1a19c0e12254611.jpg)
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マルチハイパーバイザ化やベアメタルサーバーをサポートする背景について同社は、現在のユーザー環境では、用途ごとに個別に設計した複数種類のデータベースサーバーが混在している状況を挙げる。「VMware ESXi以外の選択肢を混在させられることから、既存のデータベース環境を単一のシステムに統合しやすい。特に、ベアメタルサーバーについては、データベースサーバーのライセンス費用が仮想環境よりも安価になるケースがあるため、ニーズが大きい」(同社)。
Insight Qubeは、最小構成3ノードで販売する。ノード追加時は、ノード間で自動的にストレージをリバランスする。