TISは2020年9月28日、RPA(ロボットによる業務自動化)ソフトウェア「UiPath」を用いてユーザー企業の業務を自動化するSIサービス「UiPathのRPA業務自動化ソリューション」を強化したと発表した。メニューを拡充し、RPAによって自動化する業務の対象を増やした。3つの新カテゴリ「発見」「高度利用・システム連携」「集中管理」に、9種の新メニューを追加した。販売目標は、今後2年間で200社。
TISが提供する「UiPathのRPA業務自動化ソリューション」は、RPAソフトウェアのUiPathを用いて、ユーザー企業の業務を自動化するSIサービスである。特徴は、コンサルティング、開発、教育サービスなど、得たいサービス内容に応じてメニュー化していること。これにより、導入を容易にしている(図1)。
今回、新たに3つのカテゴリ、9種の新メニューを追加した。カテゴリは、既存の「コンサル・生産性向上・効率化」、「開発」、「教育」の3カテゴリのほかに、新たに(a)「発見」(自動化対象の業務を発見)、(b)「高度利用・システム連携」(より広範囲な業務を自動化)、(c)「集中管理」(自動化した業務を集中管理)、――の3カテゴリを追加した。
自動化対象の業務を効率よく発見
(a)の「発見」カテゴリでは、(1)「意見収集基盤サービス」、(2)「作業手順分析サービス」、(3)「業務プロセス分析サービス」、――を追加した。
(1)の意見収集基盤サービスでは、米UiPathの「UiPath Automation Hub」と「UiPath Task Capture」を提供する。これを使うことで、RPA化の候補となる業務を効率的に収集できる。従来はヒアリングや議論を基に意見を収集して業務を選定するやり方が主流だったが、ポータルを介して情報を収集できるようになる。広範囲・継続的に情報を収集できる。標準的な初期設定、活用ガイド、説明までをセットで提供する。
(2)の作業手順分析サービスでは、タスクマイニングツール「MeeCap」を活用し、作業者のPC作業を統計的に分析する。これにより、業務の偏り、手戻り、不適切なアサイン、割り込み、――などの改善ポイントを抽出できる。スポット型で業務を改善するサービスと定着化支援をセットにしたメニューを用意している。
(3)の業務プロセス分析サービスでは、米UiPathの「UiPath Process Mining」を活用し、特定の業務プロセスのボトルネックやイレギュラー処理、担当者間での作業差異などを分析する。複数の部門やチームにまたがった業務プロセスを分析し、全体的な観点で最適化する。製品の活用に必要なシステム構築、データ連携/前処理、可視化、分析のすべてのステップをワンストップで提供する。
より広範囲な業務を自動化する
(b)の「高度利用・システム連携」カテゴリでは、(4)「AI連携サービス」、(5)「人・ロボ連携サービス」、――を追加した。
(4)のAI連携サービスでは、米UiPathの「UiPath AI Fabric」を導入し、マシンラーニング(機械学習)モデルをRPA内で活用、管理する。AIとRPAを連携させたシステムをトータルで提案する。
(5)の人・ロボ連携サービスでは、米UiPathの「UiPath Action Center」を活用し、RPAのワークフローに人による承認行為を含める。承認を待つ間、RPAは他の処理を行える。UiPath Action Centerのオリジナルテンプレートと活用ガイドをセットで提供する。
自動化した業務を集中管理する
(c)の「集中管理」カテゴリでは、(6)「実績計測サービス」、(7)「UiPath Automation Cloud(クラウド版Orchestrator)導入サービス」、(8)「UiPath Orchestrator構築サービス(強化)」、(9)「RPA管理統制基盤(強化)」、――をを追加した。
(6)の実績計測サービスでは、米UiPathの「UiPath Insights」を導入する。RPAの各ロボットやワークフロー、スケジュール、成功失敗などの稼働実績を可視化できる。
(7)のUiPath Automation Cloud(クラウド版Orchestrator)導入サービス、(8)のUiPath Orchestrator構築サービス(強化)、(9)のRPA管理統制基盤(強化)、――では、RPAの管理統制基盤を提供する。