NECは2020年10月19日、NEC社員のキャリア形成を支援する新会社「NECライフキャリア株式会社」(本社:神奈川県川崎市)を100%子会社として設立したと発表した。2021年度からは、シニア人材をNECグループ内外の職場に派遣・斡旋する取り組みも開始する。2021年度からは、現在56歳到達時としている管理職の役職定年を廃止する。
NECは、NEC社員のキャリア形成を支援する新会社「NECライフキャリア」を設立した。NECは、新会社を推進役として、社員のキャリア形成やスキル開発などに関する各種施策を2020年10月から順次強化する。
背景についてNECは、IT人材の不足や高齢化が深刻化しており、社員の主体的なキャリア形成や、再教育によるスキル転換、年齢に関わらず活躍できる環境整備などが求められている状況を挙げる。
取り組みでは、機動的に人材を配置する仕組みを用意する。2020年10月に、事業の拡大や見直しにともなう人材シフトを支援する仕掛けとして、人材マッチング、研修プログラムの設計・実施・学習度評価、キャリアコンサルティング、異動までの一連のプロセスにワンストップで対応する「Re-skilling Camp」を導入した。人材マッチング、研修、キャリアコンサルテーションの各領域に専門家を配置している。
2021年度から、技術的専門性やスキル・資格を持ったシニア人材を、NECグループ内外の職場に派遣・斡旋する取り組みを開始する。シニア人材が長期的かつ自分のライフスタイルに合わせた働き方ができる機会を開拓する。2021年度からは、現在56歳到達時としている管理職の役職定年を廃止する。
取りくみではさらに、主体的なキャリア形成を支援する仕組みを提供する。
2020年10月に、新たなキャリア支援プログラム群「My Career Design」を導入する。40歳以上の全社員に対して、定期的なキャリアプログラムの受講を必須化する。保有スキルのアップデートやキャリアの描き方に向き合う機会を提供する。20~30代前半の社員に対してはキャリア基礎研修を新設し、人材公募制度など会社制度の理解や適切な活用の習得を促す。
2020年度中に、社内の人材公募制度「NEC Growth Careers」(2019年導入)にAIを用いたマッチングサービスを導入する。職務経歴を公開する社員には推奨部門を自動で提示し、募集部門にはマッチング可能性の高い人材リストを自動で提示する。