シトリックス・システムズ・ジャパンは2020年11月5日、Azure専用のDaaS(クラウド型VDI〈デスクトップ仮想化環境〉)サービス「Citrix Virtual Apps and Desktops Standard for Azure」の国内提供を開始した。同社が提供している既存のDaaSサービスとの主な違いは、Azure専用にするなどシンプル化を図って価格を下げたことと、導入しやすいように年額だけでなく月額でも使えるようにしたこと。参考価格は1000ユーザー1年契約の場合、1ユーザーあたり月額8.75ドルから。最低ユーザー数は25ユーザー。
Citrix Virtual Apps and Desktops Standard for Azure(CVAD Standard for Azure)は、Microsoft Azure上に用意したデスクトップ仮想化基盤(VDI)をリモート接続して利用できるDaaS(Desktop as a Service)である。米シトリックスのDaaS基盤ミドルウェアを利用する。最低契約数25ユーザーから最大で2000ユーザーまで利用できる。年額または月額で利用できる。中堅・中小企業やリモートワーク用途に向く。
特徴の1つは、DaaS基盤のミドルウェアやVDIを動作させるIaaS基盤として、ユーザー企業が契約しているAzure環境をそのまま持ち込んで利用できること。オフィスから近いリージョンや、基幹システムを動作させているリージョンなど、Azureの任意のリージョンをDaaS基盤として利用できる。ただし、Azure以外のパブリッククラウドを選択することはできず、Azure専用のサービスとなる。
Azure専用としたことで、価格を下げるとともに、導入を容易とした(図1)。導入は、4ステップで済む。(1)既存のAzure契約を持ち込む。(2)マスターイメージをベースに、リンククローンまたはフルクローンでイメージを作成する。(3)ユーザーを割り当てるための仮想マシンのカタログを作成する。(4)Active Directoryアカウントからユーザーやグループをカタログに割り当てる。
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参考価格は、1000ユーザー1年契約の場合、1ユーザーあたり月額8.75ドルから。最低ユーザー数は25ユーザー。現時点では、パーソルプロセス&テクノロジー、日商エレクトロニクス、SBテクノロジーなどがCVAD Standard for Azureを販売する。