データ・アプリケーション(DAL)は2020年12月4日、異なるシステム間で業務データを連携させる処理をノンプログラミングで開発/実行できるツールの新版「RACCOON(ラクーン)バージョン2.2」の提供を開始した。新版では、多言語対応を図り、任意のタイミングで英語モードに切り替えられるようにした。さらに、Oracle MySQL Database Serviceなど、新たな接続先データベースを拡充した。
RACCOONは、業務システムのデータを変換/加工するソフトウェアである(関連記事:DAL、データ変換/加工ツール「RACCOON」新版、必要な機能だけを選んで購入可能に)。異なるシステム間でデータを受け渡す用途や、旧システムから新システムにデータを移行する用途などに利用できる。各種のデータソース(データベースサーバー、CSV/XML、Excelなど)からデータを入力し、これらのデータを変換/加工し、変更後のデータを出力する。
ソフトウエアは、データの変換/加工ルールを設計するデザイナ(エディタ)ソフトウェア「Developer Studio」と、データの変換/加工を実行する変換エンジンソフトウェア「Transfer Engine」で構成する。
デザイナソフトウェアであるDeveloper Studioの画面上では、データの接続先の定義や、データのフォーマットの定義、データの項目同士のマッピングなどを、アイコンや項目名をドラッグ&ドロップするビジュアル操作で設計できる。
変換エンジンソフトウェアであるTransfer Engineは、データの変換、フォーマットの変換、漢字コードの変換、などを高速に処理する。データ変換時には、データのソート、マージ、JOIN、分割、結合、などができる。処理の繰り返し制御もできる。文字コードは、各種漢字コードやEBCDICなどを扱える。
オフショア開発向けに英語モードを搭載
今回の新版では、多言語に対応した。第1弾として、英語モードを搭載した(画面1)。Developer StudioのGUI表記のほか、変換ログ、変換レポート、処理概要レポートなどの変換時に生成するメッセージを英語で出力できるようにした。言語設定で英語を指定することで切り替えられる。

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新版では、Developer StudioのGUI操作を効率化した。例えば、ナビゲータタブにあるファイル格納フォルダを、Windowsエクスプローラーで開けるようにした。スクリプトを記述できるフィールドに、ショートカットキーを追加した。
また、フォーマット変換時のメモリーの使用状況を、変換レポートに出力できるようにした。ガベージコレクションの回数や、ガベージコレクションに使った時間なども出力できる。
接続できるデータベースサーバーも拡充した。新たに、Oracle MySQL Database Service、Microsoft SQL Server 2019、Microsoft Access 2019の3つに接続できるようにした。
価格(税別)は、多機能の通常版「スタンダードエディション」が300万円。基本機能にオプションを組み合わせて必要な機能だけを購入できる「セレクトエディション」が100万円から。利用期間を定めたタームライセンスは、「スタンダードエディション」で月額12万5000円から(最低利用期間は3カ月)。サブスクリプションモデルは、月額4万円から。