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キヤノンITS、ローコード開発ツール「WebPerformer V2.5」、UIエディタで業務部門みずから画面設計
2021年1月25日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)
キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は2021年1月25日、Webアプリケーションを自動生成できる開発ツールの新版「WebPerformer V2.5」の販売を開始した。新版では「UI エディタ」を追加し、データ構造を意識せずにエンドユーザーみずから画面を開発できるようにした。さらに、SPA(Single Page Application)を採用したWebアプリケーションの生成に対応した。
キヤノンITソリューションズの「WebPerformer」は、Webアプリケーションをノンプログラミングで開発するローコード開発ツールである。今回リリースのV2.5から製品名称を従来の「Web Performer」から「WebPerformer」に変更している(関連記事:キヤノンITS、Webアプリ自動生成ツールに新版、外部部品やスクラッチ開発の組み込みが容易に)。
Java開発のIDE(統合開発環境)であるEclipseのプラグインとして動作し、Webアプリケーションの定義情報(データベース、業務フロー、画面)を作成すると、Javaソースコードを自動生成する。
3種類の定義情報を作成することで、Webアプリケーションの迅速な自社開発を支援する。(1)データベースのスキーマ情報(項目の属性や名前など)、(2)業務フロー(登録、更新、既存の業務フローの呼び出しなど)、(3)画面情報(表示項目、レイアウト)である。WebPerformerは、これら3つの情報を基に、Javaのソースコードを自動で生成する。画面仕様のドキュメントなども自動生成する。
新版のV2.5では「UI エディタ」を追加した。システムのデータ構造を意識することなく、“画面ファースト”でWebシステムを開発できる。例えば、システムを利用する業務部門が画面のデザインからプロトタイプの作成までを担当し、開発部門がデータベースやビジネスロジックを設計するといった分業が可能になる(図1、画面1)。
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また、SPA(Single Page Application)を採用したWebアプリケーションを自動生成できるようにした。Webアプリケーションの操作性/動作速度とローコード開発の生産性が向上する。自動生成したWebアプリケーションは、Googleのマテリアルデザインに準拠し、デバイスに依存しない画面デザインになるとしている。
このほか、開発時の技術的な不明点や疑問などに、直接開発画面から自然言語で問い合わせができるようになった。AI技術「順位学習」によって類似検索の精度を高めたことで、適切な回答をすばやく得られるとしている。これにより、WebPerformerを用いた開発速度が向上する。
価格(税別)は、自社運用アプリケーション開発用の「WebPerformerユーザライセンス」が最小構成3ライセンスで360万円。外部システム開発・年間利用のSIベンダー向けライセンスが最小構成2ライセンスで150万円。