富士通は2021年7月15日、ローカル5Gとパブリック5Gを相互接続するハイブリッド型ネットワークを構築して有効性を検証すると発表した。これらの取り組みについて、パブリック5Gサービスを提供するNTTドコモと合意した。富士通の「FUJITSU コラボレーションラボ」と、NTTドコモの「ドコモ5G オープンラボ」を相互接続するハイブリッドネットワークを実現する。
富士通は、ローカル5Gとパブリック5Gを相互接続するハイブリッド型ネットワークを構築する。富士通の「FUJITSU コラボレーションラボ」(所在地:神奈川県川崎市)と、NTTドコモの「ドコモ5G オープンラボ」(全国10拠点整備済み)を相互接続するハイブリッドネットワークを実現する。ここで得た知見やノウハウを基に、5Gを活用した製造業向けの製品・サービスを開発する(図1)。
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ローカル5Gは、ユーザー自身が自社の建物や敷地内で構築・運用する5Gネットワークである。一方、パブリック5Gは、通信事業者が提供する通信サービスで広域をカバーする。工場の多拠点化や広域に展開する物流や販売など、製造業のサプライチェーン分野への適用が期待されている。
今回、取り組みとして、富士通の検証施設「FUJITSU コラボレーションラボ」に、NTTドコモのパブリック向け5G基地局を設置し、富士通が提供するローカル5Gと、NTTドコモのパブリック5Gを相互接続したハイブリッドネットワークを構築する。製造業のサプライチェーンをカバーする製品・サービスの検証環境を整備する。
NTTドコモは、富士通がユーザー企業と製品・サービスを共創するプログラム「ローカル5Gパートナーシッププログラム」に加入する。富士通の製造業としての知見とローカル5Gの技術、NTTドコモの広域ネットワーク運用の知見とパブリック5Gの技術を生かす。こうして両社は、ハイブリッドネットワークを活用した新たな製造業向け製品・サービスを共同で開発/提供する。
さらに、NTTドコモが提供する「ドコモ 5G DX スクエア」の取り組みにおけるパートナー運営拠点として、「FUJITSU コラボレーションラボ」が参画する。これにより、「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」の加入企業や「ドコモ 5G DX スクエア」の利用企業が、FUJITSU コラボレーションラボを使って、5Gの技術を生かした製品・サービスの開発や実証を行うことができる。
また、富士通のローカル5Gパートナーシッププログラムとドコモ5Gオープンパートナープログラムを相互に連携させる。これにより、それぞれのプログラムに参加している企業は、富士通とNTTドコモが開発する製造業向け製品・サービスの実証や有効性の検証を行える。