アイ・ティ・アール(ITR)は2021年7月20日、国内のプロセスマイニング市場における規模の推移と予測を発表した。同社によると、2020年度のプロセスマイニング市場は参入ベンダーの増加に伴い急拡大した。2025年度までのCAGR(年平均成長率)は49.8%で、2025年度には40億円に達する見込みである。
ITRは、プロセスマイニングについて、「企業内の各種業務システムに蓄積されたイベントログなどのデータを基に、部門をまたがった業務プロセスの処理パターンを可視化・分析する製品・サービス分野」と定義している。「プロセスに関わる工数の算出や、例外処理やボトルネックの抽出、不十分な職務分掌の抽出などを通して、全社規模で業務を改善する」(同社)。
ITRの調査によると、国内プロセスマイニング市場の2020年度の売上金額は5億3000万円で、前年度比253.3%増の急速な伸びを示した。2021年度は、引き続き前年度比83.0%増の成長を予測している(図1)。
図1:プロセス・マイニング市場規模推移および予測(2019~2025年度予測)(出典:アイ・ティ・アール)拡大画像表示
ITRによると、早期に市場に参入した独Celonisと伊Cognitive Technology(国内販売元:ハートコア)の2社が市場を牽引している。そして、2020年度には米UiPathや米ABBYYが本格的に市場に参入したことにより、市場認知度が高まったという。
ITRは、コロナ禍において業務プロセスの可視化・効率化の重要性が高まっていることから、市場は2025年度には40億円、CAGR(2020~2025年度)は49.8%の高い伸びを予測している。
「プロセスマイニングは、業務プロセスのデジタル化や自動化を推進するための主力製品の1つとして認知されるようになった。機能も、現状分析にとどまらず、改善箇所の提案や必要なアクションの実行までカバーするようになってきた。業務改善の基盤として、大企業を中心に導入が進む」(同社)
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