日立ソリューションズ・クリエイトは2021年7月28日、社外からオフィスのPCをリモート操作するリモートデスクトップツールの新版「DoMobile(ドゥ・モバイル) Ver.4」の販売を開始した。同年8月20日から提供する。クラウドサービス版とサーバーソフトウェア版を用意する。価格(税別)は、1ユーザーあたり年額1万8000円など。販売目標として今後3年間で累計売上10億円を掲げる。
日立ソリューションズ・クリエイトの「DoMobile」は、社外からインターネット上のサーバーを仲介してオフィスのPCをリモート操作するリモートデスクトップツールである。クラウドサービス版と、オンプレミスで動作するサーバーソフトウェア版がある。Windows PC(Webブラウザ)、WindowsタブレットPC用の専用アプリ、スマートデバイス(iPhone/iPad/Android)の専用アプリ、などからアクセスして利用する。
新版のVer.4では、TeamsやZoomなどのWeb会議システムを遠隔で利用できるように、リモートマイク機能を追加した(図1)。オフィスPCで参加しているリモート会議のマイクとして、手元のマイクが利用可能になる。従来は、同様の場面では、別途スマートフォンなどを利用して音声を伝える必要があった。
拡大画像表示
新版ではまた、ユーザーからの要望が多かった機能として、ワンタイムパスワードを組み合わせた2段階認証ができるようになった(図2)。DoMobileは標準で、ディジタル証明書の1つであるクライアント証明書を用いてアクセス端末を認証している。これに、スマートデバイスを利用したワンタイムパスワード認証を組み合わせられるようにした。
拡大画像表示
新版ではさらに、事前に設定が可能なインストール形式の専用ビューアを新たに開発した。このビューアを利用することで、ユーザーが利用するリモートPC(端末)への初期セットアップがこれまで以上に簡単になる。MACアドレスを登録済みのPCからのみアクセスを許可する設定もできるので、企業が配布したPC以外からのアクセスを抑止できる(図3)。
拡大画像表示
端末からオフィスPCへのアクセスを仲介するサーバーは、クラウドサービス版の「DoMobile ASP」のほか、オンプレミス版の「DoMobile CSE」を用意する。オンプレミス版はVMware ESX上で動作する仮想アプライアンスとして提供する(仮想アプライアンスのOSはDebian GNU/Linux 9)。
操作対象となるオフィスPCのOSは、Windows 8.1/10またはWindows Server 2012/2016/2019である。Wake On LANのための起動用サーバーの設置に対応する(起動用サーバーの稼働OSは、操作対象となるオフィスPCのOSと同様)。リモートアクセス元の端末は、Windows PC(Webブラウザ)、WindowsタブレットPC用の専用アプリ、スマートデバイス(iPhone/iPad/Android)の専用アプリ、などを利用する。