日本マイクロソフトは2021年8月23日、「データ分析内製化支援プログラム」の提供開始を発表した。データ分析の内製化を支援する4つのメニューで構成する。コンサルティングなどを担うパートナー企業6社と連携して提供する。
日本マイクロソフトは「データ分析内製化支援プログラム」を、コンサルティングなどを担うパートナー企業6社と連携して提供する。「OpenHack for Data」「Azure Light-up for Data」「Data Hack」「Cloud Native Dojo for Data」の4つのメニューで構成する(図1)。
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「OpenHack for Data」は、3日間で分析基盤とデータ処理の基礎を体験するメニューである。自社データを準備することなく同メニューに参加できる。日本マイクロソフトが提供するサンプルデータと「Azure Synapse Analytics」を用いて、与えられたテーマ・課題に対してユーザー自身でアーキテクチャ設計や分析に取り組む。
同メニューに参加することで、データ分析基盤を自ら構築するスキルと、必要最低限のデータ加工・分析を行うスキルを、短期間で向上できるとしている。初回のテーマは「Modern Data Warehousing」で、2021年9月6日~9月8日の開催を予定している。
ユーザーの実データを使ってデータ分析を体験
「Azure Light-up for Data」と「Data Hack」の両メニューは、実際にユーザー自身のデータを用いて、本番環境を見据えながら分析業務を体験する。
Azure Light-up for Dataでは、パートナー企業が主体となって1週間程度で実施する(図2)。パートナーはユーザーと共にデータ分析の対象となる事業ドメインとゴールを設定したうえで、ユーザーと並走する形でデータ処理、加工、分析作業、ダッシュボード構築まで支援する。アプリケーション開発の内製化で実績があるコンセプトをデータ分析領域にも適用したメニューである。
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すでにデータ分析を内製化した事例として、JFEエンジニアリングの取り組みを紹介している。同社は温度、pH、圧力などプラントのデータを解析するシステム「Pla’cello」の性能改善にAzure Light-upを活用。数日間のハッカソンでAzure Cosmos DBなどPaaSベースのデータ基盤を構築した。プロトタイプを高速に作りながら本番環境に耐えられるようチューニングを行い、実運用を始めている。
Data Hackでは、日本マイクロソフトのエンジニアがデータ分析・機械学習プロジェクトの導入フェーズに参加する(図3)。ユーザーの業務課題に合わせて分析テーマを定義し、ユーザーのデータを用いて、データの加工、可視化、機械学習モデルの作成などを支援する。分析作業は日本マイクロソフトがすべて行うのではなく、原則ユーザー自身で分析できるように導く。また、ユーザーの課題の内容や導入レベルに応じて支援内容の深度をカスタマイズして提供する。
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●Next:中長期コンサルティングサービスの内容と連携パートナー6社の内訳
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