PwCコンサルティングは2021年12月22日、経営コンサルティングサービス「メタバースを活用したビジネス変革のコンサルティング支援サービス」を提供開始した。同社のラボにメタバース環境を構築し、コンサルティングサービスの提供や顧客企業との議論をメタベースで実施することも想定している。
PwCコンサルティングの「メタバースを活用したビジネス変革のコンサルティング支援サービス」は、メタバース(Metaverse:コンピュータやネットワーク/インターネット上に構築した仮想空間)を活用して、経営変革や事業構想を支援するコンサルティングサービスである。メタバースを活用する事業の構想、新規事業のデザイン、マネタイズモデルの設計、データ活用、システム開発まで一貫して支援する。
同社のラボにメタバース環境を構築し、コンサルティングサービスの提供や顧客企業との議論をメタベースで実施することも想定している。同社がこれまで強みにするリアルな空間でのコンサルティングスキルと、社内でのメタバース活用から得られた知見を組み合わせて提供する。
コンサルティングサービスの特徴として、「コア事業視点」「バリューチェーン視点」「メタバース業界全体の視点」の3つを挙げている。
コア事業視点では、経営戦略刷新や新規事業検討など、企業が経営上のコア事業において抱える課題を解決する手段としてメタバースを活用する。
- メタバースを活用した事業構想
- リアルでの物理的壁がなくなる中でのボーダーレス・海外事業構想
- メタ・メタバース(複数のメタバース同士をつなぐような、メタバースのメタバース)の到来を前提とした事業
バリューチェーン視点では、バリューチェーンにおけるメタバース活用がもたらす付加価値や新たな体験価値創出の可能性を検証する。展示や広告といったバリューチェーンの最下流でのメタバース活用だけでなく、事業活動の最上流から支援する。
- メタバースでの事業構想
- メタバースでの企画業務・商品/サービス開発
- メタバースでの顧客調査・アンケートに代替する調査メソッド構築
- メタバースでの顧客体験最大化および感動の醸成
- メタバースを活用したマーケティング
- メタバース環境の構築・リアルとの両空間を前提とした働き方構築
メタバース業界全体の視点では、メタバースを活用したビジネスの活性化に向け、メタバース業界全体の動向を捉え、その普及を阻む課題を解決する視点で変革を支援する。
- メタバース業界動向の調査
- 規制対応、法対応
- 知的財産の取り扱い
メタバースを活用したコンサルティングサービスを提供する背景として同社は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行に伴い、新しい生活様式が浸透するなど多くの変化が生じていることを挙げる。「物理的な接触や交流が大きく制限される環境下においても、メタバースの活用が広がっており、今後エンターテインメント分野やゲーム業界だけでなく、ビジネス全般にて主流となることが見込まれる」(同社)。