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IDCフロンティア、GPU/HPCサーバーを高密度に集積可能な「高負荷ハウジングサービス」を開始

2022年3月8日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

IDCフロンティアは2022年3月8日、「高負荷ハウジングサービス」を提供開始した。GPU(グラフィックス処理ユニット)サーバーやHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)サーバーなどの高発熱機器を、高密度で集積可能なデータセンターサービスである。同社が運営する「東京府中データセンター」の専用フロアに構築した。230ラックを用意した。

 IDCフロンティアの「高負荷ハウジングサービス」は、GPU/HPCサーバーなどの高負荷サーバーを高密度に集積可能なデータセンターサービスである(写真1)。IDCフロンティアが運営する「東京府中データセンター」の専用フロアに構築した。高負荷サーバーのハウジング用に230ラックを用意した。

写真1:リアドア型空調機専用ラックとモール構成の様子(出典:IDCフロンティア)写真1:リアドア型空調機専用ラックとモール構成の様子(出典:IDCフロンティア)
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 1ラックあたり標準で15kVA、最大で20kVAの電力を供給する。1ラックあたり最大47ユニットで、積載荷重は1050kgである。空調機は、ラックの背後に取り付けるリアドア型の「CyberAir」(NTTファシリティーズ)を搭載した。中央熱源方式で冷却水を循環させる冷水コイルとファンを組み合わせている。

 高負荷ハウジングサービスの特徴は、リアドア型空調機の吹出冷気をモール構成で1つに混合し、耐久性を確保したこと(図1)。従来、リアドア型の空調機が故障した場合、該当ラックから出る高温排気が周辺ラックの吸気側に戻ってIT機器の高温障害を誘発するという課題があった。この問題を解決した。

図1:高負荷ハウジングサービスでは、リアドア型空調機の吹出冷気をモール構成で1つに混合することによって、空調機が故障した際の耐久性を確保した(出典:IDCフロンティア)図1:高負荷ハウジングサービスでは、リアドア型空調機の吹出冷気をモール構成で1つに混合することによって、空調機が故障した際の耐久性を確保した(出典:IDCフロンティア)
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 高負荷ハウジングサービスでは、リアドア型空調機を搭載した専用ラック2架列を、排気面が内側になるように配置して1つのモール構成として覆い、各ラックの排気をモール内で混合させて排出する気流システムとした。これにより、一部の空調機が故障して高温の排気が発生した場合も、正常な空調機の冷気がカバーし、空調システムの冗長性を担保する。

 ネットワークのバックボーンについては、同社の「東京大手町PoP」と100Gbit/sで接続している。これにより、東京大手町PoPを経由した広帯域のインターネット接続が可能である。また、L2閉域網接続サービス「バーチャルブリッジ」を使えば、同社の他のデータセンターやクラウドサービスとの間で、広帯域ネットワークを使って相互に閉域接続できる。

 サービス提供の背景について同社は、高電力を必要とするGPUサーバーやHPCシステムの需要がある一方で、高電力を必要とするIT機器を高密度で集積することが難しいことを挙げる。「高電力を必要とするサーバーは高温の排気が発生するため、一般的な電力供給と冷却能力のデータセンターではラックに設置できる台数が限られてしまう。また、稼働中の冷却や高温の排気による周囲の機器への影響も考慮する必要がある」(同社)。

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