凸版印刷は2022年9月12日、「クラウド型ID認証プラットフォーム」の国内提供を開始したと発表した。製品に貼付したNFCタグなどのIDデバイスをスマートフォンで読み取ることにより、真贋判定や不正流通の監視などが行える。2021年5月から中国市場で提供してきた。国内の最初の事例として、メディコム・トイと博報堂プロダクツの模倣品対策サービス「du-al.io」が同サービスを利用する。
凸版印刷の「クラウド型ID認証プラットフォーム」は、製品に貼付したNFCタグなどのIDデバイスを消費者のスマートフォンで読み取ることによって、真贋判定や不正流通の監視などができるサービスである。2021年5月から中国市場向けに提供してきたが、今回国内でも提供を開始した。
各種のICチップを読み取れる。読み取った内容は、クラウド上で判定する。NFCタグを読み取った際にNFCタグが応答するURLは毎回異なる。このため、NFCタグが応答したURLをコピーして拡散しても無効となり、URLの不正利用を防げる。また、APIを提供しているため、自社サービスにID認証機能を組み込める。
最初の国内事例として、メディコム・トイと博報堂プロダクツの模倣品対策サービス「du-al.io」が同サービスを利用する。クマ型フィギュア玩具「ベアブリック(BE@RBRICK)」にNFCタグを搭載し、真偽判定を行えるようにした。所有情報はブロックチェーン上で管理し、譲渡も可能である(画面1)。
凸版印刷は、今回の「du-al.io」への導入を皮切りに、クラウド型ID認証プラットフォームの日本国内での拡販を進める。真贋判定に加え、商品に貼付したNFCタグの読み取り時の位置情報を活用した不正流通の防止や、店頭やイベント会場でのNFCタグの読み取りによる顧客とのエンゲージメント強化などへと用途を拡大する。2025年までに関連受注を含め約20億円の売り上げを目指す。