Preferred Networks(PFN)は2022年12月14日、ディープラーニング(深層学習)プロセッサ「MN-Core 2」を発表した。従来の「MN-Core」と比較して、ラックあたり演算性能が約3倍、ワットあたり演算性能(GFLOPS/W)が約33%向上している。代表的なワークロードでの動作確認が完了しており、現在量産化を進めている。2024年度中の稼働に向け、MN-Core 2を搭載したスーパーコンピュータ「MN-4」を構築する予定である。
Preferred Networks(PFN)は、ディープラーニング(深層学習)プロセッサの新版「MN-Core 2」(設計プロセス:7nm)を開発した。従来版「MN-Core」(設計プロセス:12nm)と比較して、ラックあたり演算性能が約3倍、ワット(消費電力)あたり演算性能(GFLOPS/W)が約33%向上している(写真1、図1)。
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すでに、画像認識や材料探索など、PFNの実用的なワークロードにおいてMN-Core 2の動作確認が完了。現在、MN-Core 2の量産化を進めている。2024年度中の稼働に向けて、MN-Core 2を搭載したスーパーコンピュータ「MN-4」を構築する予定である。
ディープラーニング(深層学習)モデルのより高い精度と演算速度を求める需要に応えるべく、ディープラーニングのワークロードに向いたMN-Coreの後継機として、より小型で、ワットあたり演算性能が高いMN-Core 2を開発した。
PFNは、MN-Coreを搭載したスパコン「MN-3」(写真2)を、2020年から稼働させている。MN-3は、スパコンの省電力性能ランキング「Green500」において世界1位を3回(2020年6月、2021年6月、2021年11月)獲得している(関連記事:Preferred Networksのスパコン「MN-3」が電力当たり性能の「Green500」で3度目の1位に)。
2023年春を目途に、PFNのパートナー企業に向けて、MN-3の計算資源の提供を開始する。将来的には、MN-Coreシリーズをクラウドサービスとして提供し、ユーザーを拡大していく予定である。