アライドテレシスは2023年2月3日、スイッチ/ネットワーク統合管理ツール「AMF Plus」を発表した。同社製ネットワークスイッチのファームウェアとして動作するほか、ネットワーク統合管理ソフトウェア「Vista Manager EX」を提供する。既存ツール「AMF」の機能上位版であり、スイッチのACL(アクセス制御リスト)の設定・反映を簡素化する機能や、複数の監視データの分析結果からアクションを実行する機能(Vista Manager EX)などを追加している。
アライドテレシスの「AMF Plus」は、SDN(Software Defined Networking)ベースのスイッチ/ネットワーク統合管理ツールである。既存ツール「AMF(Allied Telesis Management Framework)」の機能上位版となる。
同社製ネットワークスイッチのファームウェアとして動作するほか、ネットワーク統合管理ソフトウェア「Vista Manager EX」を提供する(ソフトウェアによる機能にはライセンス費用がかかる)。
AMF Plus/Vista Manager EXで追加された機能は大きく以下の2つである。
(1)ACLの設定・反映を簡素化する機能
AMF Plusでは、スイッチのACL(アクセス制御リスト)の設定・反映を簡素化する機能が備わっている(図1)。サブネット(送信元)とサブネット(あて先)のマトリクス表のGUIから、それぞれのアクセス制御ポリシーを設定する。あらかじめ全社でポリシーを設定しておけば、新規にスイッチを配備した際に、ACLが自動で反映される。
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このほか、AMF Plusでは、QoS(帯域制御)のキューの設定をインテント(意図)ベースで自動化・簡素化する機能や、スイッチ機器の稼働状況(CPU、メモリー、内蔵ストレージ、筐体温度)を監視するダッシュボード画面などを追加した。
(2)IoTやITの監視データを基に任意のアクションを実行する機能
ネットワーク管理ソフトウェアのVista Manager EXには、監視データの分析結果を基にアクションを実行する機能が加わった。例えば、病院においてシリンジポンプの傾きデータを取得して転倒している可能性を検知し、アクションとしてナースコールのシステムに通知する、といった運用がとれる。
分析対象のデータは、SyslogやSNMPなどで収集したデータや、各セグメントに分散したスイッチから得られる情報などである。アクションとして、スクリプトで記述した処理を実行したり、あらかじめ用意してあるアクションリストからアクションを実行したりする。こうして、外部APIの呼び出しやメッセージの転送など、各種のアクションを起こせる(関連記事:アライドテレシス、ネットワーク管理「AT-Vista Manager EX」新版、インテントベースで管理)。