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AI技術者向け教育コースに「数理知識」「機械学習」「深層学習」を追加─インターネット・アカデミー
2023年2月27日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)
Web専門の教育講座を運営するインターネット・アカデミーは2023年2月27日、AI分野の新講座に「AI(数理知識)講座」「AI(機械学習)講座」「AI(ディープラーニング)講座」を追加した。神奈川工科大学と共同開発・制作した、AI技術者を対象としたプログラミング系コースで、AIを活用した新規ビジネスや新サービスを創出できるレベルまで学べる。ライブ授業形式で、校舎またはオンラインを選んで受講する。同年3月2日の「AI(機械学習)講座」第1回目から順次開講する。
インターネット・アカデミーは、AI分野の新講座を3つ追加した。「AI(数理知識)講座」「AI(機械学習)講座」「AI(ディープラーニング)講座」である。AI技術者を対象としたプログラミング系コースで、AIを活用した新規ビジネスや新サービスを創出できるレベルまで学べるとしている。講座内容は神奈川工科大学と共同で開発・制作した。
「AI(数理知識)講座」では、マシンラーニング(機械学習)/ディープラーニング(深層学習)を実装するうえで必要な、行列、微分、確率統計などの数理知識を習得する。「AI(機械学習)講座」では、結果とデータの因果関係を分析する回帰分析をメインに、広く機械学習の知識を学ぶ。「AI(ディープラーニング)講座」では、自然言語処理や文字認識、ビッグデータの分類・判断などに使う深層学習の基礎から応用までの技術を学ぶ。3講座の概要は表1のとおり。
ライブ授業形式で、校舎またはオンラインを選んで受講する。2023年3月2日の「AI(機械学習)講座」第1回目から順次開講する。受講料(税込み)は、「AI(数理知識)講座」が授業回数3回(6~12時間)で8万9100円、「AI(機械学習)講座」と「AI(ディープラーニング)講座」が授業回数5回(10~20時間)で14万8500円。
講座名 | 学習分野 | 学習内容 |
---|---|---|
AI(数理知識)講座 | AI概論と活用事例 | 人工知能とは |
人工知能の概要 | ||
人工知能の活用事例 | ||
人工知能になぜ数理知識が必要なのか(微分、行列、統計) | ||
環境構築 | Google Colabの用意 | |
Numpyの利用 | ||
数学基礎と関数 | 変数と定数 | |
一次関数 | ||
指数(累乗と平方根)、対数 | ||
多項式関数、三角関数、総和 | ||
応用的な関数(ガウス、シグモイドなど) | ||
微分 | 微分とは | |
微分の公式、導関数 | ||
微分の連鎖 | ||
偏微分 | ||
最小値問題(最小二乗法、勾配降下法) | ||
行列 | スカラー、ベクトル、行列 | |
転置行列 | ||
単位行列 | ||
逆行列 | ||
ニューロ計算での利用 | ||
固有値と統計での利用 | ||
統計 | 統計とは | |
平均、分散、標準偏差 | ||
正規分布と3σ法 | ||
条件付き確率とベイズ推定 | ||
推定と仮説検定 | ||
情報量(エントロピー) | ||
演習(数理知識のまとめ) | ||
AI(機械学習)講座 | 機械学習の概要 | 機械学習とは |
人間の思考体系に基づく推論 | ||
機械学習の種類(教師あり、なし) | ||
予測(回帰)と分類 | ||
機械学習アルゴリズムの種類 | ||
単回帰分析 | 回帰分析の基本概念 | |
モデルの導出 | ||
評価関数の決定 | ||
Scikit-learnによる実装 | ||
演習 | ||
重回帰分析 | 重回帰分析とは | |
モデル、評価関数の設定 | ||
Scikit-learnによる実装 | ||
時系列データへの適用 | ||
ロジスティクス回帰 | ロジスティック回帰の基本を解説 | |
サンプルコードでロジスティック回帰を試す | ||
教師あり学習による分類 | ||
クラスタリング | クラスタリングの基本を解説 | |
K-means法 | ||
サンプルコードでクラスタリングを試す | ||
階層的クラスタリング | ||
演習 | ||
決定木とその他の技術 | 決定木 | |
その他の技術(主成分分析,アソシエーションなど) | ||
次元削減への応用 | ||
アンサンブル学習 | バギングとブートストラップ | |
例題実行による体験 | ||
演習 | ||
自然言語処理 | テキストライブラリの準備 | |
形態素解析 | ||
MeCabの利用 | ||
TF-IDF値の計算 | ||
記事カテゴリの自動判定 | ||
AI(ディープラーニング)講座 | 概要と環境準備 | 機械学習とディープラーニングの違い |
ディープラーニングに必要とされるPC・クラウド環境 | ||
KerasおよびTensorflowとは | ||
データ前処理技術 | 可視化 | |
データクリーニング | ||
モデルの評価手法 | 交差検定(クロスバリデーション) | |
混同行列、適合率と再現率、ROC | ||
モデルのチューニング | グリッドサーチ、ランダムサーチ、アンサンブル | |
演習 | ||
パーセプトロン | 多層パーセプトロン | |
ニューラルネットの仕組み | 多層構造 | |
活性化関数 | ||
誤差評価関数 | ||
バックプロパゲーション | ||
勾配損失 | ||
パラメータ(隠れ層数、ユニット数、学習率、バッチサイズ) | ||
体験実習(MNIST) | 公開データベースの利用 | |
データの読み込みと加工、準備 | ||
学習評価とモデル改良 | ||
ディープラーニングの技術概論 | 従来技術の課題と概要 | |
データ拡張 | ||
ドロップアウト、オートエンコーダ | ||
CNN | 画像認識の概要と技術 | |
CNNの全体構造 | ||
畳み込み(フィルタ)、プーリング | ||
様々なCNNアーキテクチャ(LeNet-5、AlexNet、GoogleNet、ResNet) | ||
転移学習(学習結果の保存と再利用、チューニング) | ||
演習 | ||
RNN | 構造と基本技術 | |
時系列データへの適用 | ||
自然言語処理 | ||
ベクトルモデルとword2vec | ||
文章生成への利用 | ||
演習 | ||
先進的な技術 | GAN | |
自然言語処理(BERTとGPT) | ||
強化学習 | ||
演習 |
インターネット・アカデミーの教育コースには、「プログラミング系コース」(18講座)、「デザイン系コース」(9講座)、「マーケティング系コース」(6講座)の3系統がある。プログラミング系コースのAI関連講座として、すでに「AIプログラミング講座」(2回、4~8時間、5万9400円)を開講している。同講座では、AIの基礎と推薦アルゴリズムを習得し、機械学習を導入するまでを学ぶ。
今回追加した3講座は、AI技術者としてより上位のスキルを求められる講座に該当し、AIを活用した新規ビジネスや新サービスを創出できるレベルの習得を目指せるという。